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ベン・トー サバの味噌煮290円
アサウラ イラスト/柴乃櫂人
定価620円(税込)
戦って、喰え!
ビンボー高校生・佐藤洋はある日ふらりと入ったスーパーで、半額になった弁当を見つける。それに手を伸ばした瞬間、彼は嵐のような「何か」に巻き込まれ、気付いた時には床に倒れていた。そこは半額弁当をめぐり熾烈なバトルロワイヤルが繰り広げられる戦場だったのだ! そこに現われた美女が佐藤に告げた言葉は…。庶民派学園シリアス・ギャグアクション、開幕!
時折辺りから視線を感じる。人々は果たしてこの状況を如何様にして見ているのだろうか。
少し気になった僕は女の子に手を拭かれているという、どこぞの食事中の王子様が下女に世話をしてもらっているような状態のまま、辺りへと顔を向けた。
するとレジに並んでいた女性と目が合う。今度こそ女性と呼ぶに相応しい人だった。
(中略)
レジでその美人の順番が来たのか、顔をこちらからずらそうとした彼女は目元をかすかに綻ばせ、一瞬、微笑んだように見えた。ドキリとした。その表情もそうだが、それ以上に彼女の持ったカゴの中の半額弁当に。
あの『何か』の中で手に入れたであろう、半額の弁当。僕が意識を失い、離れた場所へ吹っ飛ばされた『何か』の中で、あの美人さんは一体どうやってそれを手に入れたのか。
ベン・トー 2 ザンギ弁当295円
アサウラ イラスト/柴乃櫂人
定価620円(税込)
弁当50%OFF!!そこに僕らは青春を賭けた。
半額弁当争奪戦の世界を知り、HP同好会での活動を続ける佐藤洋。ある日、佐藤の元に同い年の従姉・著莪あやめが訪ねてきた。
彼女も「湖の麗人」の二つ名を持つハンターであり、槍水仙との対決のためにやってきていたが、その背後には壮大な陰謀が渦巻いていた!
庶民派シリアスギャグアクション、大騒乱の第2弾。
通常、弁当を取るか、弁当コーナー前から離れれば攻撃されることはない。だが、今回のこれは、どうだ。無理矢理に戦いに引きずり込まれた。
――逃げられない。
ならば弁当を獲れば……。だが、散々ダメージを受けた僕の体が立ち上がって弁当を手にする前に、白影が、迫る。
左右から狼たちが白影に飛びかかる。しかし片方の狼を白影はつかむと、それが武器であるかのようにもう一人の狼へと叩きつける。二匹の狼が一瞬にして倒された。力だけで。
白影のブーツの靴先が僕の腹部に打ち込まれる。陳列棚があることで、逃げられない。
「――がっ!」
肋骨が折れかねない一撃で……たったその一撃だけで……僕は全身から一気に力が抜ける。肺から空気が消える。意識が、飛びそうだ。
白影は一瞬の間もおかずに僕の胸元をつかみ上げる。足が地面から離れる。
「今宵、お前は歴史に名を刻むことになる。光栄に思うがいい」
「……な、に……?」
「その血でもって開戦の狼煙となれ」
ベン・トー 3 国産うなぎ弁当300円
アサウラ イラスト/柴乃櫂人
定価620円(税込)
業界騒然!?いま売れてます!!(多分)
「このライトノベルがすごい!2009」ランクイン!!
半額弁当争奪バトルに青春を賭ける高校生・佐藤洋。ある日、佐藤は自分に凄腕の『狼』の証である二つ名がついていることを知る。しかし、その名は理想とはかけ離れた悲惨なものだった――!同じ頃、戦場に圧倒的な力を持った双子の沢桔姉妹が現れ、次々と弁当を奪取していく。彼女らには訳ありの過去があり…!?――半額シールが舞う時、『狼』たちの咆哮が上がる!庶民派学園シリアス・ギャグアクション、人気もうなぎ昇りの第3弾。
「姑息な勝利などいるものか! それで半額弁当を獲ったとて美味いわけがない!」
自分の計画をバカにされた。それはヘラクレスの棍棒のプライドを傷つけた。彼は変態の元へ飛び、攻撃を仕掛ける。殴る、蹴る、だがその全てがいとも簡単に受け止められてしまう。
何故だ、と自問しつつも彼は渾身の拳を放つ。だが、それすら変態はたやすく受け止めて見せた。オルトロス以外にはほぼ負け知らずだった自分の攻撃を、いとも簡単に。
「……やめろ。邪魔をするな。これ以上やるなら、叩き潰すぞ」
そうか、と彼は遅まきながら気が付いた。腕が上か下かではない。自分の攻撃は怒りからのものだ。だが彼は、そして今周りにいる彼らは違う。彼らには腹の虫の加護がついている。食欲が、彼らの戦闘力を爆発的に上昇させているのだ。
(中略)
変態が殺気を込めた目で沢桔姉妹を見、そしてただ一言、口にする。
――来い、と。
ベン・トー 4 花火ちらし寿司305円
アサウラ イラスト/柴乃櫂人
定価630円(税込)
弁当女子、急増中!
半額弁当争奪バトルに青春を賭ける佐藤をはじめとしたHP同好会は、夏休みを利用した強化合宿に向かう。到着した合宿地で、ある悩みを抱える二人の少女、淡雪えりかと禊萩真希乃に出会う。そして今回の合宿の最終目的である至高の半額弁当を手に入れようとする佐藤たちの前に、全国から規格外の力を持つ強敵・難敵が続々現れ…!? 花火と共に上がる『狼』たちの咆哮…人々が空を見上げる時、彼らの命を懸けた戦いが始まる!
庶民派シリアスギャグアクション第4弾!
「なぁ真希乃……勝つんだろ?」
「はい」
「勝ってみせるんだろ、僕を倒して、うまい弁当を喰うんだろ?」
「はい。必ず、勝ちます! 勝ってみせます!」
全て、即答だった。良い答えだ。躊躇いも何も、そこにはなかった。いつも笑みしか浮かべていない瞳に、違う、硬い何かが浮かんでいた。
その瞳に僕は今一度決心する。人でなしと言われようが構わない。僕は空腹の権化となろう。鬼と、餓鬼と化そう。持てる力の全てを、それ以上を、彼女らにぶつけてやろう。
不思議な気分だった。弁当を奪うために僕の全てを掛けようと決意したと同時に、彼女らは、きっと、それすら打ち砕いてくれると信じる自分がいる。
笑みが浮かぶ。ためらいなく人であることを捨てようと決めた自分への畏怖と、真っ直ぐに僕を見つめてくる真希乃の瞳にどこか楽しさを覚えてしまう。手が震えた。そして、燃えるような空腹が胃袋の中でジリジリとその勢いを増していく。肺一杯に、息を吸った。
「行くぞ、ギリー・ドゥー!!」
「はい!」
ベン・トー 5 北海道産炭火焼き秋鮭弁当285円
アサウラ イラスト/柴乃櫂人
定価660円(税込)
あたしと半額弁当、どっちが好き?
「このライトノベルがすごい!2010」第8位ランクイン!
半額弁当争奪バトルに青春を賭ける佐藤洋たちHP同好会は合宿を終え、地元に戻って日常の争奪戦に精進していた。そんなある日、佐藤のかつての憧れのクラスメイト、現在芸能アイドルとして活躍する広部さんが転校生として現れる。傍若無人の振る舞いをする彼女に、案の定巻き込まれる佐藤は、徐々に弁当争奪戦から遠ざかってしまう。さらに、しばしの沈黙を破り、再び立ちはだかる猟犬群たちの乱入で戦闘は激化していき…! 佐藤は「狼」としての誇りを失ってしまうのか!? それとも秋鮭のごとくスーパーに戻ることはできるのかーーー!? 庶民派シリアスギャグアクション、原点回帰の第5弾!
「すまない。……やはりダンドーは健在か、くそ。仕方ない、可能性は低いが佐藤、ダンドーは必ず私がどうにかする。だからお前は何としてでも弁当を――」
「何言ってるんです、先輩一人じゃ無理だ! ホラっ!」
僕は先輩の背中に向けて放たれていた猟犬の掌底を横合いから弾く。いつもの彼女ならそんな攻撃、意にも介さずに対処できるはずだ。見た目以上にダメージが濃いのだ。
「しかし、広部が見ているんだ、弁当を手にするカッコイイ姿を見せたくないのか」
「……だったら、尚更です。彼らは僕と先輩を狙ってきている、それなのに僕だけ背中を向けるなんてできません。それこそ、最悪だ」
そもそも普段ならまだしも、ダンドーを倒さずして月桂冠に手を伸ばせるとは思えなかった。それがある以上、狼全員の狙いは読まれてしまい、猟犬群としては防ぎやすいはずだ。
先輩は周りの連中との攻防を繰り広げながら、僕の目を見てくる。
「バカな奴だな……しかし、それがお前か?」
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(C)柴乃櫂人/集英社
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