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警極魔道課チルビィ先生の迷子なひび
横山 忠 イラスト/成瀬ちさと
定価650円(税込)
第6回SD小説新人賞佳作受賞!
チルビィ先生12歳。趣味は迷子。ただし最強!!
人間や獣人が共存する世界『アース』にある大国ケルビム共和国。「警極魔道課」に在籍するチルビィ先生は、おやつ大好きで迷子が得意、それに戦闘大好きな12歳の美少女。今回の任務は、国を騒がせている誘拐犯を捕まえること。保護者兼弟子のトーマと、新弟子の獣人娘・王蘭を引き連れて捜査へ向かう。第6回SD小説新人賞佳作受賞デビュー作!!
モノクロ  あろうことか、そこに、たしかにいなくてはいけないはずの女の子の姿がまったくない。
「うげっ」トーマはサーと血の気が引くと同時に、「しまった」
 慌てて辺りを見回した。
 王蘭も気付いて、辺りを見回す。とはいっても、王蘭はまだ今の状況がどういう事態か完全に把握していないのだ。ただ、チルビィが見当たらないので何気なく探した。しかし、獣人の視力をもってしても、見当たらない。今度は少し焦って真剣に探してみた。
 トーマはもっと焦っていた。
「先生! 先生!」
 彼は人目も気にせず叫んだ。
 人混みをかき分けた。
「ちょっとすみません、どいてっ」
「……あの……」
「や、やられたっ!」
 トーマが地面に手をつき、なんとなく王蘭は今の状況を把握し始めていたが、もし、そうなら彼の言動は「くっそぅ!」不適切で、だから王蘭は尋ねた。
「あの…………先輩?」
「迷子……迷子…………もう、またですか、先生のアホお――――――――――――――ぉ!」
 トーマは頭を抱え、叫んだ。
 ちぎれ雲が流れる夜だった。

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警極魔道課チルビィ先生の死神のロジック
横山 忠 イラスト/成瀬ちさと
定価620円(税込)
「何で人を殺してはいけないの?」
「警極魔道課」で、チルビィはいらだっていた。トーマに、おやつ制限を受けているらしい。そんなチルビィに、新たな事件解決の依頼がやってくる。人間に取り憑く『悪魔』のアラウディアによる連続殺人だった。被害の拡大が懸念されたため、チルビィの天敵とも言えるパトリックが加勢し…!? 新人賞佳作シリーズ第2巻!
モノクロ 「ね、ねえ、トーマ」チルビィがトーマの後ろにつく。
「なんですか!」
「殺していいのよね? この相手、人だよ?」
 素で戦闘中だというのにチルビィが聞いた。
 攻撃していたもののチルビィは先ほど警極員に言われて動揺したようだ。ただ、殺さなければ死ぬのは自分だ。それは分かっている。でも人を殺していいの? トーマは応えに窮したまま、戦闘モードへ、自分の心と体をエーテルを使い組み替えてゆく、血圧と脈拍が上がるが、呼吸は押さえる。体が細胞に至るまで全て加速してゆき、世界が止まって見えだす。
 一方で、チルビィは冥府の大鎌の真紅の柄を男の腕に叩きつけた。
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(C) 成瀬ちさと/集英社

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