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がく×ぶる
本田 透 イラスト/相音うしお
定価580円(税込)
好きなように、触ってください♥
女性アレルギーのため、女の子に触れられない御影美千緒。このままではダメだと、高校からは男子校から共学へ通うことに決める。だが、当然のごとく入学初日から倒れ、見かねた親友・岡本三十郎はある提案をする。それは、学年一の美少女・夙川可夢偉と共に過ごすというものであった!
がくがく、ぶるぶる。
「…あんまり動くな、おふくろ」
「マ・マ・でしょ? そんな不良みたいな口を聞くみちおちゃんには、ご飯あげませんっ」
「いいよ。パンがあるから。ってゆーかパンとご飯をWで用意しないでいいってば。頭悪いなぁもう」
「パンもあげませんっ! ママって呼ばなきゃ、おっぱい攻撃するぞっ!」
「ひいいっ? すみませんママ! 許してくださいっ! それだけはああああっ!」
美千獅ヘ涙目になって、机の上に「ゴン」と頭を落としてひれ伏した。
そして、内心で呟いた。
ちくしょう。いつかきっと、俺はこの天然で横暴な母を越えて見せる。
でも今は無理だ――と。
なぜなら、美千獅ノは致命的な弱点が――
「あらぁ、逃げださずに制服に着替えてきたのね、みっちー」
びくうううっ!?
背中を、誰かの指先に「つつぅ〜」となぞられていた。
突っ伏していた美千獅フ背中が、びくうううっとえびぞって飛び起きる。
がく×ぶる 2
本田 透 イラスト/相音うしお
定価600円(税込)
「アニキを助けてあげられるのは、い・も・う・とのあたしだけ」
女性アレルギーを克服して、“がくぶる”しなくなったはずの御影美千緒だが、逆に女の子を見ると“どきどき”が高まりすぎて前屈みに――。そんな中、夙川可夢偉のボディガードであった甲陽園ナガレが帰国。美千緒に護衛権を賭けた挑戦状を叩きつけた! 今回もブレーキなしで突き進む、ド直球ハイスピード・ラブコメ第2弾!!
「……しょうがないわねえ。最後に一つ質問をしてあげる。正直に答えたら、解放してあげてもいいわよ」
「な、なんだよ?」
「質問です――綺麗なお姉さんは好きですか?(にこり)」
「ぐっ」
いつもにやにや笑いを浮かべて俺を嘲笑している姉貴が、こんな邪気のない笑顔を弟に向けてくるなんて。 狂おしいほどに、かわいい。
思わず荒々しく摘み取ってしまいたくなるくらいに、いとおしかった。
性欲とかときめきとかそういうレベルを超えて、美千緒はウテナの華奢な身体を抱きしめたいという熱い衝動にかられそうになる。
だが、実行はできない。
だって、この人は血を分けた俺の姉なのだ。
美千緒が(あう、あうあう)と口をぱくぱくさせていると、ウテナはうらめしそうに美千緒を睨みつけてくると、
「……好きだって言ってくれないの? 冷たいのね……くすん」
潤んだ目を充血させ、わき上がってくる慟哭を押さえるかのように鼻を小さくすすった。
(おわっかわいいっやべっちょっまっ)
弟をからかうための悪しき演技とはわかっていながら、美千緒は一瞬怒濤のような多幸感に襲われて昇天しそうになった。というか、昇天した。
がく×ぶる 3
本田 透 イラスト/相音うしお
定価600円(税込)
「みっちーを渡すなんて絶対にイヤ!」
女性アレルギーが再発してしまった美千緒であったが、軽音楽部と野球部に入部を果たす。また、自宅では夙川可夢偉が、美千緒のトラウマの根源を探るために御影家の末妹として共同生活を始める。果たして原因は解明されるのか!? この思いは誰にも邪魔はさせない、ド直球ハイスピード・ラブコメ第3弾!!
「御影可夢偉、がんばれー! 魂こがして、ふぁいや〜っ!!!!!」
眉をつり上げて「からからから」と戦国武将みたいに高笑いしながら、可夢偉が現れた!
バスタオルで肌を隠しているとはいえ、おそらくタオルの下の顔に似合わないむちむちぱつぱつの肢体は全裸っ!
ぶはーっ!
鼻までお湯に浸かっていた美千緒は、思わずテッポウウオの要領で盛大にお湯を噴きだした。
そのお湯が可夢偉の顔にかかったが、可夢偉はまばたきすることもなくそのお湯を顔で受け止め、そして、
「ちっちっちっ。その程度の攻撃じゃあ、この御影可夢偉を倒すことはできないぜ? ア・ニ・キ?」
磨き抜かれた白い歯をきらきら光らせながら、腰に手を当てて人差し指を振り振り。
ついでに、お尻もふるふる。
「あっ、あなた、いったい誰ですかっ!? ほんとに夙川さんっ!?」
「おうおう。今のあっしは夙川家の客分じゃねえやい。御影家の一員でい」
「家≠ニいう言葉の意味が、微妙に違って聞こえるのはなぜっ!?」
「御影家にご厄介になるお礼に、この可夢偉が兄貴のお背中をお流しいたしやしょうっ!」
「仁義を切らないでっ! 胸元が見えそうだから、かがまないでっ!」
「気にすんな、兄貴! あっしはちっとも問題ねえぜっ!」
「こっちは生死に関わる大問題だよっ!?」
がく×ぶる 4
本田 透 イラスト/相音うしお
定価580円(税込)
「この甲陽園ナガレがお相手いたしますじょ!」
修行のために全寮制のお嬢様学校・第一白泉学園に転校生として送り込まれた美千緒と可夢偉。そこには、ウテナがリーダーを務めるバンド〈POWER FANTASTIC〉の面々がずらりと勢揃いしていた!! 限界突破まで突き進む、ド直球ハイスピード・ラブコメ第4弾!!
「どうしたですか? ミチオ、なぜ白目を剥いてひきつけを起こしているのですか? そうですかそうですか、ワタシの容赦ない言葉責めについに心が折れたですね! 弱虫です!」
バスルームの隅っこで二の腕を洗っていた椎名が、一言。
「……ウェンディ。身体に巻いていたバスタオルが、落ちてる」
「えっ?」
「足下に」
……
……
……
ということは……今のワタシは……まさか……!?
「……ああああ……うあああああああああああ〜!?!?!?」
ウェンディは泣きながらカニ状態で泡を吹いている美千緒の胸ぐらを掴み、「やいですっ見ていないですねっ見てなかったと言えですっ」と迫ったが、美千緒はうわごとのように呟いた。
がく×ぶる 5
本田 透 イラスト/相音うしお
定価580円(税込)
北斗川より来たりし伝説の黒魔術師、御影ウテナ!!
ウテナと共にいることを決意した美千緒であったが、それと入れ替わるように夙川さんが意識不明になる。一堂は夙川可夢偉サルベージ作戦を決行することとなった!! 果たして、美千緒たちは無事に夙川さんを目覚めさせることが出来るのか!? これが最後の大暴走、ド直球ハイスピード・ラブコメ第5弾!!
「アニキ! あれ!」
「ん?」
道の向こう側に、ウサギがいた。
iPadを片手に「はううう。時間が、時間がありません〜」と涙目になっている、どこかで見たことがあるようなないようなまったりほわほわしたウサギだった。
っていうか、ウサギの着ぐるみを着ている、ちっちゃな人間の子供だった。
「あれは可夢偉ちゃんですわ! 十年前のあの子にそっくり!」
「なんですって。まさかあんな幼い子に暑苦しい着ぐるみを着せて働かせていたというの?」
「違いますわよ黒ゴス! ともかく、可夢偉ちゃんを確保ですわ!」
ぴょん、ぴょん。
ちびウサギの着ぐるみを着た可夢偉は、こちらに気づかず「時間が、時間が。あと2時間と45分〜」とせかせか焦りながら道の向こうへと飛びながら進んでいく。
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(c)相音うしお/集英社
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