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滅びのマヤウェル
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滅びのマヤウェル その仮面をはずして
岡崎裕信 イラスト/西E田
定価580円(税込)
絶対ヒミツ! キミの本当を見せて!!
第4回SD小説新人賞大賞!
高校1年のユーキには特大の秘密がある。だが、自称超能力者の真綾にそれがバレてしまい二人は同居する事に! 彼女との奇妙で平穏な日々の中、皆に秘密を打ち明ける決心をしたユーキだが……。黒い魚が街にあふれ、人々の心が変わり始める。少女の想いは!? 戦場と化した学園の運命は!?
「では電車の中でおぬしがやらかした天変地異にも身に覚えが無い、と?」
くどいな、何度も言うように超能力者でもなんでもないんだから天変地異なんて起こせるはずがない。僕はぶんぶんと首を横に振った。『電車の中で』っていう言葉が少しひっかかったけれど。
だが神野は僕の答えに満足したようで「ふむ、やはり無自覚なのか」と腕組みをしてうなると……突然に、
「ごめんなのじゃ、ユーキっ! 真綾は寂しかったのじゃ! 不安だったのじゃ! 孤独に耐えかねて、嘘を並べてまでおぬしに会いに来てしまったわしを許せっ!」
突然に神野はそんなラブコールを大声で叫んで僕にがばっと抱きついてき、たあああっ? 素早く僕の背中に手なんか回しちゃって、涙目にキュッとしがみつくその様はどこからどう見ても恋人同士のそれ……って、いきなりなにをしますか、中学生ーっ!?
滅びのマヤウェル この愛がナイフでも
岡崎裕信 イラスト/西E田
定価650円(税込)
ユーキの初恋の相手は美人神格能力者!
性別を偽るユーキは、真綾の作った“男性になる薬”で男らしくなった。それに反応した玉樹がまたも黒魚で学校をパニックに陥らせる。突然現れた美人神格能力者・黒崎が事態を納めるが、ユーキは彼女に心を奪われる。この恋をきっかけに、真綾が暴走! 文字通りの命がけの恋に!
「忘れたか、真綾はこう見えても『ちょーのーりょくしゃ』なのじゃ、異能力者集団・神野の秘蔵っ子なのじゃ。神格なのじゃ、万能なのじゃ、できぬことの方が少ないのじゃ。ゃが倉持ユーキ、おぬしを『本当の男に変えてしまう』ことなど造作もない。それこそ朝飯前なのじゃ」
「こら、なんだこの色は。……あれですか? 僕を毒殺するつもりですかきみは?」
ヤバい。何がヤバいって色がヤバい。エメラルドグリーンに微かに発光する液体なんて、僕は産まれて初めて見た。こ、こんな液体がマグカップの中で泡立っているのは、ただそれだけで法律に違反してるのではないでしょうか。
「まさか、飲めと――――ごくり――――いうのか?」
「当然じゃ。さっさと飲んで勇壮なる美男子となるが良い、倉持ユーキ」
うっわ、やっぱり飲むのかよこれ? 真綾が裏庭の謎の菜園場(彼女がなにやら奇怪な植物を植えて作ったもので、僕は密かに『真綾畑』と呼んでいる)から持ってきた、ウネウネとひとりでに蠢く気味の悪い草花を乳鉢でゴリゴリとすりつぶすこと三十分。できた粉末に熱湯と真綾の指先から流れ出た鮮血(!)を混ぜ合わせてできたのがこの液体だ。
そ、それを飲めというのか? 鼻でもつまんでグイッといけと?
「少々その薬湯の理論を説明しておくとじゃな、ほれ、最後にわしの血を混ぜ込んだじゃろ? あれがキモなのじゃ。わしの肉体はおまえも知っての通り骨の髄まで『浮動八式』に侵されておるからに、わしの血もまたかの呪法の影響下にあるのじゃ」
浮動八式? どこかで聞いたことがあるような……?
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(C) 西E田/集英社
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