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ぱんつぁのーと
月見里一 イラスト/魚
定価580円(税込)
穿かないんじゃなくて、穿けないんです!!
前島祭華はパンツが穿けなかった。大宇宙の真理が、彼女にパンツを穿くことを拒絶していが如く。その誰にも知られてはいけない秘密を、祭華に恋する桐亜城介は目撃してしまう。この事がきっかけで近づいていゆく二人。しかし、それは運命の序曲でしかなかった――。ライトノベル界初(?)の「パンツが穿けない(パンツァノート)」小説登場!!
モノクロ  二人の間に風が吹き抜け、彼女の太ももを覆う紺色のスカートを巻き上げた。
 肌色だった。
 舞い上がったスカートの下で健康的だが白い肌が下腹部から太ももまで続いている。
 彼女はパンツを穿いてなかった。
 誰がなんと言おうと穿いてなかった。
 パンツは下半身を覆っているものという城介の常識をあざ笑うかのごとく、前島祭華の下半身にパンツは存在していなかった。
 白だとか縞々だとか言う前に何もない。
 パンツが隠すべきだったものが初夏の太陽に照らされ、人通りのない校舎裏で輝いている。
「えっと……」
 ラブレターを突き出したまま顔を引きつらせて固まっている城介の前で、風の力を失ったスカートが元の位置に戻るころ、彼女の顔は一気に引きつって赤くなった。
「きゃああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
 藤月高校の校舎裏。拳が頬を捉える音が悲鳴と一緒に響いた。

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ぱんつぁのーと 2
月見里一 イラスト/魚
定価560円(税込)
もちろん、穿いていません!!
夏休みに入り、友人たちと海へ遊びに来た城介と祭華。だが、パンツが穿けない祭華にとって水着は鬼門であった! 当然のように消える水着のパンツ。城介が祭華の秘密を隠すため四苦八苦する中、新たに現れる難敵、そして恋敵!! さらに初めて明かされる淡い恋心!? ライトノベル界きっての「パンツ穿けない(パンツァノート)」小説第2弾!
モノクロ 「じゃあ、桐亜くんが代わりに殴られたいの?」
 祭華はそう言って凄むと、城介の前で仁王立ちになった。
 このひと月、毎日のように城介を殴ってきたためか、祭華は遠慮がなくなっている。これも親しくなった証拠といえるのかも知れない。
 そのとき海から流れた風が祭華スカートを巻き上げ、普段スカートの下に隠していたものが夏の海水浴場で露わになる。
「っ!」
 祭華が固まった。城介も動けなくなる。
 そのスカートの下は肌色だった。何処までも肌色だった。下腹部から靴下まで、見事なほどに肌色一色だった。
 そこにはあるはずのパンツはなく、太ももの付け根と付け根の間にある人に見せられない部分が思いっきり露出し、小さく輝いている。
「どわあぁぁぁっ!」
「きゃああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ! このヘンタイッ!」
 慌ててスカートを左手で押さえるのと右拳が城介の頬を捉えるのは、ほぼ同時だった。

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ぱんつぁのーと 3
月見里一 イラスト/魚
定価600円(税込)
城介の敵はジョウスケ!?
夏休みの最終日。宿題を口実に祭華と二人っきりの勉強会を開くことになった城介。そこへ城介によく似た小学生がやってきて、祭華が「パンツ穿けない」ことがバレてしまう。だが、この男の子こそが城介の『不死身』たるきっかけを作った原因だったのだ――。ライトノベル界最前線の「パンツ穿けない(パンツァノート)」小説第3弾!
モノクロ 「お姉ちゃん。お姉ちゃん」
 そこへ、男の子はとことこと祭華の足元へ歩み寄ってきた。
「なに? どうしたの?」
 祭華がその子供に微笑みかけると、その子もにっこりと笑っておもむろに両手を挙げた。
「パンツ見せてっ!」
 男の子の両手に引っかかったスカートが盛大に舞い上がる。
 白い太ももとスカートの腰回りの下に覗くお臍。その間に存在する艶めかしいライン。その場にあるべきパンツを彼女は穿いてない。女の子の大事な部分が顕わになって、輝いていた。
「あ……あぅ……」
 祭華が顔を引きつらせて小さな声を漏らす。
 前島祭華はパンツを穿けない。いくらパンツを穿こうが気がつけば消えているという困った体質だった。彼女に言わせれば大宇宙の真理というものがパンツを穿くことを拒絶していて、神様が『前島祭華はパンツを穿けない』と決め、世界の構造が彼女にパンツを穿かせてくれないということだが、原因は何にせよ、今、彼女がパンツを穿いてないことだけが事実だった。


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