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戦乱学園! 合戦の第一法則・弱い武将はよく攻める
藤原 京 イラスト/藤城 陽
定価580円(税込)
戦争とは、すなわち知力の戦いである!!
晴嵐学園は週末に戦争がある。戦国時代の国を模した地形、城の代わりの学生寮、己の役割に誇りを持って遂行する生徒たち――。通信網もなく、食料・資金が限られた中で、どのように戦えば勝利を得られるのか? ただ闇雲に武力解決をするのが戦争ではない。ここに真実の国盗合戦が明かされる!
モノクロ  私室のドアは直通だった。引きあけた正面で巨大な執務机が行く手を阻んでいる。涼子は背すじを伸ばして戸口をくぐると、高い椅子の背もたれに手をかけた。広い部屋の内には執行部役員が二人いた。右手の壁ぎわ、奥行きの半分よりも手前のあたり、管制用パソコンのモニター前で椅子を寄せて、しきりに話をしていた政所執事たち。位階は五つも下の従七位上。二人とも急に口を噤み、弾かれたように立ち上がった。揃って角張ったお辞儀をする。代表権を持つほうの岡首席執事が前に進み出て、再びカッチリと頭を下げる。
「おはようございます、御屋形様。御機嫌よく御目覚め、ありがとうございます。朝早くからの御出座し、誠に恐れ入り申しあげます」
「おはよう」と涼子は無表情に応えた。椅子を回して部屋の奥へ向けた。幅広ナイフ・プリーツのスカートは、デザインこそ彼女たちと同じだけども、床に裾を引きずりかねないフロアロング。静かに足をさばいて椅子の前に出ると、そっと腰をおろして背もたれに沈む。「それで、戦況はどうなってるの?」
「はい」と顔をあげた岡首席。「すこぶる最悪と言わざるをえません。斥候の報告いかんによっては事情が変わるやもしれませんが、現況において言う限り、敵の戦略目的は庄内川の北を全面制圧することのようです」


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