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テイルズ オブ ジ アビス テイルズ オブ ジ アビス
テイルズ オブ ジ アビス 1 〜聖なる焔と七ノ歌〜
結城 聖 イラスト/松竹徳幸
定価560円(税込)
『テイルズ オブ』シリーズ最新作!
幼い頃に誘拐されて記憶を失って以来、半ば軟禁状態で生活してきたルーク。ある日、いつも通り剣術の稽古をしていたところ、乱入してきた少女と戦闘になり、「超振動」により外の世界に放り出されてしまう。記憶ある限り初めての外の世界に戸惑うルークを待つ運命とは。
モノクロ 「ルーク様!」
少し離れた場所で植木の手入れをしていた庭師の老爺、ペールが、ほとんど叫ぶように言うのが聞こえ、ヴァンは口を閉じた。
振り返ると、廊下へと続く扉が開いて、相変わらず気だるそうな様子で、ルークがこちらへやってくるのが見えた。彼は気安くペールに挨拶をすると――公爵は、けじめをつけろ、といつも言っているが、ルークはそんなことは無視していた――傍に来て、珍しいものを見たような表情を浮かべた。
「なにしてんだ、ガイ?」
その口調には、何かを疑うような響きはない。ガイは、いつもの調子で肩を竦めて、微笑を浮かべて見せた。
「ヴァン謡将は剣の達人ですからね。少しばかり、ご教授願おうかと思って」
「ホントかよー? そんな感じには見えなかったぜ?」
からかうように言ったルークに肘で軽く突かれ、ガイは、ははは、と笑った。

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テイルズ オブ ジ アビス 2
〜愚かな焔と崩れる世界〜
結城 聖 イラスト/松竹徳幸
定価630円(税込)
『テイルズ オブ』シリーズ最新作 第2巻!
なかば軟禁状態で暮らしてきた屋敷から、「超振動」で離れた土地に放り出されてしまったルークは、故郷を目指す旅の中で、仲間と出会う。敵を斬れないルークはほとんどお荷物状態で、世間知らずでわがままな性格にも成長が見られない。ルークの旅はまだまだ続く。
モノクロ (帰ってきたんだな)
 ようやく、その実感が湧いてきた。静かに、三人は応接間に戻った。ジェイドたちは椅子に座って、振舞われたお茶を飲んでいたが、ルークたちが戻ってきたことによってではなく、荒々しく開かれた反対側の扉の音によって立ち上がった。
「ルーク!」
 振り返ったルークは、げ、と呟いた。
 肩が剥き出しになった青いドレスを着た、美人だが、きつい印象の顔の少女が一人、しとやか、とはいいかねる足取りで入ってきて、目を吊り上げた。
「まあ、何ですの、その態度は! わたくしがどんなに心配していたか!」
 腰に手を当てて、濃い緑の瞳で睨みつけてくる。肩のところで揃えられた金髪が揺れて、ルークは目を泳がせた。

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テイルズ オブ ジ アビス 3
〜さまよう焔と割れる世界〜
結城 聖 イラスト/松竹徳幸
定価560円(税込)
『テイルズ オブ』シリーズ10周年記念タイトル。
アクゼリュスを崩落させてしまったルークは、オリジナルであるアッシュの身体を通して自分自身を見つめ直し自分を変える決意をする。ルークたちは戦争を止めるため、そしてさらなる街の崩落から人々を救うために奔走する。大人気R.P.Gを全5巻でノベライズ。第3巻。
モノクロ 「ようやくおでましかよ。待ちくたびれたぜ、ルーク」
 闇の中から聞き覚えのある、だが、信じられない声が聞こえて、ルークは足が止まった。
「へー、髪を切ったのか。いいじゃん。さっぱりしてさ」
「ガ、ガイ……」
 そうに間違いなかった。やがて闇に目が慣れてくると、アイアンクラブの背中に座って、笑みを浮かべている姿が見えてきた。襟足を短く刈った短い金髪を立てるようにした髪も、いたずらめいた緑の目も、まったく変わっていない。周囲には他にも、魔物が数匹、倒れている。
(アッシュと繋がってたときに見たとおりだ!  ガイは俺を待っててくれた……)

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テイルズ オブ ジ アビス 4
〜地に行く焔と師との道〜
結城 聖 イラスト/松竹徳幸
定価680円(税込)
連続刊行、全6冊のうち、4冊目。
絶対的なものと信じられてきた「ユリアの預言」と、世界の状況が矛盾し始めていた。大地は崩壊の危機に瀕し、世界は未曾有の大混乱に陥りつつあった。謎に満ちていたヴァンの計画の全貌も明らかになり、ルークたちはそれを阻止するために世界を駆け巡る。
モノクロ 「な、何を言っているのです!」
 今度こそ、ナタリアは立ち上がった。騎士の一人が腰の剣に手をかける。だが、ナタリアはそれに気付かぬ様子だった。
「違いますわ! そんなこと、わたくしたちは……」
 声が消える。
 大臣はまたも無視して、騎士に合図を送った。顔を見られたくないのか、部屋の中なのに面頬を下ろしたままの騎士は、グラスにワインを注ぎ、それをナタリアに向かって突き出すようにした。
「な、何ですの……?」
 目が大臣を見る。
「……あなたも、一応は王族として育てられた身だ。せめて最後は潔く自決なさい。苦しまぬよう、との陛下のご配慮だ」
「毒……!」

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テイルズ オブ ジ アビス 5
〜惑う焔と蘇る死者たち〜
結城 聖 イラスト/松竹徳幸
定価600円(税込)
預言の呪縛から世界を解き放て
ヴァンとの戦いに勝利し、それぞれの生活に戻った仲間たち。だがルークは、自分はレプリカに過ぎない、という事実に苛まれ続けていた。そんなある日、阻止したはずだったヴァンの計画が、いまだ進行しているようだ、との報告が入り、再び仲間たちは旅に出るのだった。
モノクロ  他にやることもないから、という理由で、この一ヶ月、ただ一人、稽古は続けていた。相手をしてくれる者は――ヴァンも、そしてガイも、ここにはもういなかったから。
「……しゃあねえ、行くか」
「ご主人様……」
 気乗りしていないことがわかるのか、ミュウは申し訳なさそうな顔になった。呼びに来た、そのことをすまなく思っているのだとしたら、とんだ勘違いだ。
 おまえのせいじゃねーよ、という気持ちで、まだベッドの上にいるミュウの頭を軽く叩くように撫でて、ルークは部屋を出て、応接室へ向かった。

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テイルズ オブ ジ アビス 6
〜そして焔は消え、歌は空に流れる〜
結城 聖 イラスト/松竹徳幸
定価650円(税込)
超大作ノベライズ、ついに完結!
ヴァンの人類滅亡計画を阻止すべく奔走するルークに提示された、ひとつの世界を救う解決策。だがそれは、ルークかアッシュ、どちらかの命の犠牲を必要とするものだった! 少年たちに託された世界の運命は…!? 大人気ノベライズシリーズ、ついに感動の完結巻!!
モノクロ

(――負けたくない)
 ルークは宝珠をしまい、後ろに下がると剣を引き抜いた。
 負ければ、アッシュの言葉を正しいと認めることになる。自分が存在せず、自分は彼の劣化レプリカでしかないということを。

「……俺だって今しかない。奪われるだけの過去もない。それでも、俺は俺であると決めたんだ。おまえがどう思ったとしても、俺はここにいる。それがおまえの言う強さに繋がるなら、俺は負けない」
「よく言った! その減らず口、二度と利けないようにしてやるぜ! 行くぞっ、くそったれの劣化レプリカっ!!」
「だあああああっ!」
 ルークとアッシュはほぼ同じフォームで剣を振るった。刃がかみ合い、火花を散らす。一合、二合――前にユリアシティで戦ったときとは違う、とルークはわかった。あの時は、すぐに圧倒されてしまったが、今回は、いける、と思えた。アッシュの顔が、驚きと、そしてすぐに怒りへと変わる。
「てめえっ!」

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(C) 松竹徳幸/集英社

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