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ぼくたちには野菜が足りない
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ぼくたちには野菜が足りない
畑に関するLesson1:それ絶対植えてみよう!
淺沼広太 イラスト/なごやこーちん
定価620円(税込)
学園ベジタブル・ラブコメディ、初出荷!
空から大根畑に降ってきたのは、自称宇宙人な美少女だった!! 農業バカな高校生・上原一馬は、その少女コペルを収穫し、立派な農家の嫁にするため熱血指導を開始。幼なじみのみのりとコペルで一馬の争奪戦が始まるかと思いきや、みのりは微妙にダメな異星人の面倒をみるハメに…!?
「イヤアアアアアアアアアアアッ!」
悲鳴を上げたのは黒い円からセリ出してきた人間……女の子だった。そのまま一馬の畑に着地……したかとおもったら、地面が柔らかい土だったことも手伝ってか、ボディースーツの女の子は大根畑に腰のあたりまですっぽり埋まってしまうのだった。
ここまでの状況に費やした時間は十数秒。だが、一馬は何事もなかったように作業を続けていた。
「あれ……おかしいのです。普通女の子が空から落ちてきたら抱っこしてくれて、その重さでつんのめってスッ転ぶものの女の子の安全をキープしてくれるのが王道だと思うのですが?」
ぼくたちには野菜が足りない
畑に関するLesson2:地獄の沙汰も蕎麦次第
淺沼広太 イラスト/なごやこーちん
定価560円(税込)
自称魔法使い! ゴスロリ少女が登場。
自称宇宙人コペルの次には、自称魔法使いのゴスロリ少女がやってきた! 転入生の五所川原礼子は青汁ジュースも余裕で飲み干し、一馬に積極アピール。一方相変わらず野菜が苦手なコペルは「農家の嫁候補」としてどんどん差を付けられ……。学園ベジタブルラブコメディ!
「と、ともかく一馬さんはわたしの……」
それ以上言葉に詰まってしまったコペルに転入生は歩み寄ると、どこからか取り出した紙切れをコペルの額にピタンッ! と張り付けた。キョンシー映画に出てくるようなお札である。
さらに手にしていた杖を構えてなにやら呪文を唱える。
「ウリハウリデモカラスウリ! あなたには怒りの精霊がついている……鎮めます」
「そ、そんなのついてないのですッ! わたしはお化けじゃないし、基本的にお化けとか超常現象って信じませんからッ! 全部プラズマとかの発光現象だって、偉い学者さんのホームページに書いてあったのですッ!」
反論している彼女自身、一般人の物差しで計れば超常現象とかの仲間というか宇宙人なのだが、この場にみのりがいなかったためツッコミは入らなかった。
ぼくたちには野菜が足りない
畑に関するLesson3:いま、食べにいきます。
淺沼広太 イラスト/なごやこーちん
定価560円(税込)
全国高校生農力者選手権とは!?
自分の父親が生きていることを知った一馬。父親に自分の存在をアピールするために、全国にテレビ中継される『高校生農力者選手権』へ出場することになった。だが大会中コペルはなぜかやる気の無い行動ばかりして…?大好評につき、ベジタブル☆ラブコメディ第3弾出荷!
「なんでフィーアのやつがいねぇんだ?」
「あ、あの……先輩は今、研究で手が放せないそうなのです」
申し訳なさそうにコペルが説明する。一応参加の意思は先日体育館にやってきた事で示したフィーアだが、練習やら努力やら太陽光といったものは彼女にはタブーらしく姿が無い。
「何か大事な用件があればケータイにメールするか、研究室に来て欲しいと言っていたのですが……あんまりフィーア先輩の機嫌を損ねる場合がありますので、吸いすぎにはご注意くださいという広告は、いったい誰のためにあるの? 吸ってる人? 吸われてる人ッ!?」
「理由を教えてテルミーなぜなに?」
「誰がための愛」
「あなたのための思いやり」
コペルのポインセチア語に反応して、礼子がタイミング良く合いの手を入れる。
「ああッ! ほおばれば口いっぱいに広がるカンザスビーフの懐かしい味ッ!」
二人の声がシンクロする。何かをやりきったという達成感に充ちた表情で、コペルと礼子はハイタッチをかわすとひしっ! と抱き合った。
ぼくたちには野菜が足りない
畑に関するFinal-lesson:
埋め間違えたタイムカプセル
淺沼広太 イラスト/なごやこーちん
定価520円(税込)
話題騒然……傑作ベジタブルラブコメディが完結!
色々あって「普通の女の子」になったコペルは、野菜も食べられるようになり、幸せな農行高校生活を満喫していた……のだが、ある日突然ポムから故郷の危機を知らされる。悩むコペルだったが、一馬と仲間たちは一緒にいくことを決意する。和装の青年とメイド少女も登場!
「あれ? ポムも会議に参加したいのですか?」
暴れる鞄を手にすると留め具を外すコペル。中から羽の生えたトマトが飛び出す……ここまでは普段通りなのだが、ポムの様子はどこかおかしい。野菜にこういうのもなんだが死んだ魚のような曇った瞳をしていた。鞄の外に出るとコペルの顔の前でぴたりと静止する。
「あ、あのポム? どうしちゃったのですか?」
「……繰り返す、このメッセージは、惑星クーシンサイが状況Dとなった場合に再生される。少女はおのおの状況Dに適した行動に移行せよ。現在『生命の大樹』蘇生可能な『繁栄』の農力者は帰還しておらず、早急に……」
壊れた目覚まし時計のようにポムは一馬たちには理解不能な内容を繰り返し、コペルの表情から笑顔が消えてしまった。
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(C) なごやこーちん/集英社
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