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ゼロ・イクステンド
赤井紅介 イラスト/宮城
定価620円(税込)
ぼくとラウラ、二人だけの戦争。
突然あらわれたラウラは、超能力者同士の戦争が起き、ぼくが狙われていると告げる。彼女は強引にボディガードを提案し、同居まで始めてしまう。だが、平穏な学園生活が続き、ぼく達は無邪気なラウラに惹かれていく。しかし、ついに敵の襲撃が!? 二つの世界の運命をかけ、激闘が始まる!!
「――そしたらさぁ、圭一郎のやつ……お? ご本人様の登場だぁ。やっぽ〜!」
ラウラが視線を上げて手を振った。和彦が振り返って、トランプを切っていた手を止めた。
「二人とも、つまんない話をしないでよ。で、和彦、野暮用とやらは終わったの……か……」
言葉が途中で詰まった。ラウラの周囲には、脱ぎ散らかされた靴下や上着が散乱している。よく見れば和彦は学ランを脱いでいるだけだが、ラウラはすでにスカートと、いままさにブラウスのボタンの上から四番目に手をかけている最中だった。
額に手を当てる。軽いめまいがした。
何脱がされてんだ、こいつは!? 良い眺めじゃないかチクショウ!
もっと見ていたいのを我慢しながら、赤く染まってしまった顔をあわてて逸らす。ラウラを意識している自分が、なぜかひどく情けなく感じた。
「あー、まだだぜ。物騒な連中が街に紛れ込んだ。おまえらも夜は出歩かないようにしろよ。いま手がかりを街の不良共に……探らせて……るから……よ……」
和彦が、ぼくの背後に立つ美麗な人影を見て、ものすごい勢いで顔色を変えた。
「あとで香奈恵ちゃんに、かってに出てきてごめんよーって謝っとこー」
悪びれた様子もなく、大きくブラウスの胸を開いたラウラが笑う。和彦の手からトランプが滑り落ちて、足下に広がった。
「落ち着け、亜由美。色々と誤解があるぜ?」
亜由美が表情を変えずに、小さく息を吐く。
あ、怒ってる……。
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(C)宮城/集英社
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