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姉鬼あんりみてっど
会川 潮 イラスト/馨。
定価650円(税込)
きれいなバラにはトゲがある。かわいい姉にはツノがある!?
お姉ちゃんの弟への愛は無限大! 天使のように可愛いけれど、怒ると頭に角がニョキニョキ生えて鬼になっちゃうワガママ姉・いばらと、その角を引っ込めることができる世話焼きの弟・桃郎。弟を溺愛するいばらの日々は、彼女の兄を名乗る鬼の青年・尊が現れたことで大騒動に発展する! 「こいつが本当の家族? 私と桃郎は血が繋がっていない? ああもう、どうすればいいの!?」かわいい姉には角がある、ハラハラドキドキ☆ホームラブコメディ開幕!
モノクロ 「わ、い、いばらさん、やめてくださいぃぃっ」
 部屋の中を逃げ惑うワン子をいばらは背後から捕まえて、あれよあれよと言う間にセーラー服を脱がしていき、哀れ彼女は生まれたての姿に。
「ううう、ひどいですいばらさん。下着まで脱がさなくても……」
「水着は下着を脱いで着るものでしょうに。はーい、着替えて着替えて」
「な、なんだか変な感じです。普段のと違うから、ちょっと落ちつかない……」
「そう? 似合ってると思うけどな。胸が小さいところもかわいくてさ」
「む、胸のことは触れないでくださいっ」
「ワン子ちゃんはまだまだこれからだってば。そうだ、ひかりと夏季にお願いしてみようか。ワン子ちゃんくらいの歳だとまだ胸を触れると痛いかもしんないけど、あのふたりならこれが驚くほど優しく揉むのよね。私も中等部でふたりと出会ってからというものさんざんおもちゃにされて気づけば――」
「いえっ、遠慮しますっ。慎んで辞退しますっ。ていうかいばらさんは小学校卒業するあたりから充分大きかったじゃないですかっ」
「そうだったかしら? ま、いっか。私も着てみよーっと」
 そしていばらも紺色のスクール水着を手に取ったが――
「うっ……ちょっとキツイかも……まさか私、太った!?」
「これ中学生用だからじゃないですか? フリーサイズとはなってますけど……」
「だめ、胸が苦しくなってきた。潰れそう」
「姉さーん、夕飯何食べたいー?」
 ドアを開けた桃郎が見たのは、白のスクール水着を恥ずかしそうに来たワン子と、同じく紺色のそれをへそまで脱いだ姉の姿。
「いぃ!?」
 この光景に桃郎の思考は停止する。

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姉鬼あんりみてっど 2 姉、ところにより鬼巫女注意報
会川 潮 イラスト/馨。
定価600円(税込)
鬼巫女襲来!
お姉ちゃんの弟愛は危険なほどに限界知らず! そんな仲の良い姉弟の前に、鬼たちの隠れ里・鬼頭の少女、紅葉が現れた。紅葉は里を襲撃した鬼がいばらではないかと疑っているが……。そんな中、夏を迎えた街では花火大会やミスコンで盛り上がり、いばらたちも参加することになる。果たして優勝するのは誰なのか、紅葉との仲はどうなるのか、そして鬼頭を襲った鬼の正体とは!? かわいい姉には角がある、ハラハラドキドキ☆ホームラブコメディ第二弾!!
モノクロ 「……見つけた」
 小さな、本当に小さな声だったが、それは喧騒を引き裂いてふたりの耳に届いた。
 冷徹な響きの声には、押し殺された激情が秘められていた。
 桃郎といばらは境内の入口に顔を向ける。
 紅葉色の長髪を鈴の付いたリボンでふたつに分けた、巫女装束の少女が立っていた。
 この神社の巫女だろうか。しかし袴がやけに短くスカートのようで、足袋は太腿までの長さがある。赤い鼻緒のゲタを履き、紅葉の柄を散らした薄い衣を重ね着していた。
「……知り合い?」
 姉の問いに、桃郎は首を左右に振る。
 しん、とした静寂が境内を包み、ふたりの耳には痛いほどの耳鳴り。
 不意に、凛、と鈴の音。巫女の少女の鈴が髪ごと揺れている。
 なにかを察したいばらが息を呑む。鬼である彼女だけが気づいた『なにか』。
 突風が境内を襲い、ふたりのスカートがはためき、揺れる木々の青葉が散る。
「こ、の、裏切り者め!」


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