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ダンス・ウィズ・エリシア 死すべき王子と幼き女王
わかつきひかる イラスト/CH@R
定価560円(税込)
お義母様は、女王様で、元婚約者で、年下の美少女!?
小国ラウナの王子・サミュエルは、
かつての戦争で敗れた母国のため、
女王の養子という名の人質となるべく大国ローレシアを訪れる。
はじめて義母に謁見するサミュエル。
だが、玉座に女王として座しているのは、
幼い頃、婚約者であった白銀の髪の少女・エリシアだった。
本来の女王である彼女の母はいったいどうしたのか。
疑問つきぬサミュエルにエリシアは言う。
「忠誠のあかしに足にキスすることを許す」と。
年下の義母と、死すべき定めの少年。
二人が織りなすロイヤル・ラブストーリー、開幕。
モノクロ  そのとき、ザクッと音がした。
 エリシアが、焼けこげてしまったツインテールのひとふさを肩の上で切り落としたのだ。
 エリシアが右手に持っている短剣は、柄に宝石をちりばめた豪華なものだ。正装のとき、腰にさげる儀礼用の剣だが、みためだけではなく切れ味も良いらしい。
 エリシアは、ツインテールのひとふさを投げ出した。
 銀髪がきらめきながら、ぱらぱらと落ちていく。
「静まれ」
 エリシアの声は謁見の間に凛と響く。
「エリシア様。お言葉ですが、お命を落とすところだったのですぞ!」
 武官長が言った。
「暗殺未遂事件など、起こっていない。いいな?」
「女王陛下暗殺未遂は、きちんと裁かれなくてはなりません。事件は起こってないとおっしゃっておられますが、お髪がそのように痛ましいことになっているではありませんか」
 エリシアは、もう片方の髪を、ぶつりと切った。
 そして髪を放り投げた。
「髪ぐらい、いくらでもくれてやるわ」

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ダンス・ウィズ・エリシア 魔女の祝福、ふたりの絆
わかつきひかる イラスト/CH@R
定価560円(税込)
女王様なお義母様が、魔法で幼い少女のお姿に!?
ローレシアの女王・エリシアが幼い頃に受けた魔女の祝福を無力化するという魔法使いが現れた。だが、魔法は女王の威厳を奪ってしまった。エリシアは幼女と化してしまったのだ。
完全に祝福を解いてもらうために魔女に逢いにいくことを決め、女王の養子であるサミュエル元王子の故郷ラウナへ向かう。
しかし、そこにはかつて栄えた国の姿はなく、魔女の気配すら感じられなくなっていた。いったい、この国に何が起こったというのか…?
年下の義母を、死すべき定めの少年は守れるのか。二人が織りなすロイヤル・ラブストーリー、終幕。
モノクロ  魔法は発動した。
 杖の先端から出た金銀の砂粒が、エリシアの周囲にふりかかっている。
 謁見の間に静寂が訪れた。
 皆は意外な事態に驚いて、呆然とエリシアを見つめている。
 衣擦れの音がした。
「ふうっ」
 玉座の上、ドレスに埋もれた幼女が、小さな手を動かして、襟をひっぱり、顔を出した。額 のティアラが落ちかかっていた。
「これはいったいどうしたことだ? いきなりティアラと椅子とドレスが大きくなったぞ」
ぶかぶかのドレスを着て玉座に座る四歳か五歳ぐらいの少女が、愛らしい声で言った。
 それが合図になった。
 声にならないざわめきが、謁見の間を渡っていく。
「謁見の間が急に広く……。いや、違うな。私が、小さくなったのだな」
 エリシアは、混乱の表情で小さな手を見て、おでこを手でおさえた。
 玉座のエリシアは、四歳ぐらいの幼女へと変貌していた。


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