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アンシーズ 〜刀侠戦姫血風録〜
宮沢 周 イラスト/久世
定価650円(税込)
第8回スーパーダッシュ小説新人賞佳作!
痛快(?)美少女任侠バトル開始!
常識的高校生・木之崎トモは、転入する火群ヶ棚学園高校を訪れた日、戦闘中の金髪碧眼の美少女ヒカルと出逢う。状況を理解できぬまま戦いに巻き込まれたトモに、ヒカルは「カタナを抜け!」と命じる。それは、自らの男を武器へと変換して戦う「アンシー」になることを意味していた!!カタナを抜き、強大な戦闘力を手にするトモ。だがその代償は肉体が女子に転ずることだった!摩訶不思議な学園でトモは名実ともに新たな自分になる!?
モノクロ パリィィン!
 何かが破裂するような、そんな甲高い音が響いた。しかし、今度はどこかの窓が割れた様子はない。気のせいだったのか。
「くっ! 結界を破られたか! さすがに、俺たちだけでここをキープするのは厳しいか」
 金髪の少女が、独りごちる。
 そして、埃の中から現れた黒い影が、室内に足を踏み入れたと同時に。
 ギィィン!
 金属同士がぶつかるような鈍い音が室内に響き渡る。少女が煙の中の黒い影に向かって一足飛びに踏み込んだのだ。
 影から伸びた巨大な金槌と、彼女の剣が交わる。
「とにかく、お前! 早く、抜刀しろ! 俺もそんなに時間は稼げねぇっ!!」
 煙の中から少女が叫ぶ。かなり必死なように聞こえる。

「っはぁ!」
 少女が、渾身の力をこめて金槌を押し返した。黒い影が数歩後退する。その隙に、僕の方を振り返り、怒鳴る。
「ぐだぐだしてんなっ! 抜刀しろぉっ! てめぇの男を抜きやがれぇぇぇぇっ!」

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アンシーズ 2 〜刀侠戦姫言想録〜
宮沢 周 イラスト/久世
定価580円(税込)
女の子は嘘をつく?
第8回SD新人賞佳作受賞シリーズ、美少女任侠バトル第2弾!
自らの男を武器へと変換し戦う「アンシー」となったトモ。そのせいで彼の生活は一変する。その境遇を自ら打破するため、トモは「刀競大武会」と呼ばれるアンシーのバトルを勝ち抜くことを誓う。チーム戦である刀競大武会では仲間どうしの連帯感や信頼感が重要になる。ところが、リーダーであるヒカルは徹底した秘密主義。トモたちはそんなヒカルに疑念を抱き行動を起こすが、その結果、ちょっとしたトラブルになってしまう。その上、トラブルが解消されないまま迎えたバトルで、「机の角」というアンシーの攻撃を受けたヒカルが気絶してしまい……!
モノクロ 「ヒャハ! この間はよくもやってくれたよなぁ」
 それは以前に戦った、このエリアをキープしていたアンシーの一人だった。頭の両側に、髪の毛が竜巻のように伸びていて、頬に龍の入れ墨がある。幅が太く厚みのある包帯を全身に巻き付けたような衣装を着ていた。両肩で、羽根飾りのついた槍を担いでいる。
「俺は、サークル竜巻組のリーダー、風雲槍のギルだ。……ここ、返してもらうぜ?」
 ギルと名乗るアンシーは、頭上で槍を器用に回してから、腰を落とし戦闘体勢を取った。
「く、くそっ! こんなときに」
 立ち上がり、僕も構える。
「お、やるのか? いいだろう。お前、名前は? タイマンときは名乗りをあげねぇと盛り上がんねえだろう?」
「な、名前?」
 本名を言うわけにはいかないし……。カタナの銘もないし……。
「ちっ。名乗れねぇのか。しけてやがるな。しゃあねぇ、俺の竜で教育してやる……、来な」

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アンシーズ 3 〜刀侠戦姫飛恋録〜
宮沢 周 イラスト/久世
定価620円(税込)
第8回SD小説新人賞佳作受賞シリーズ
美少女任侠バトル、堂々完結!
自らの男を武器へと変換し戦う「アンシー」のトモは、ヒカルや、仲間となったトールたちと「刀競大武会」のバトルを繰り広げる。トモは自分を鍛えるため、敵であるギルのグループにこっそり入り、街中で修行を重ねていた。ある日、よきライバルとして競いあっていた黒耀が生徒会長・古河千代に捕われ、処刑されるという噂が耳に入る。さらに黒耀とトールのある関係を知ったトモたちは、生徒会へ侵入し、救出を試みるがーー!? 明らかになるヒカルの過去、そしてトモの能力。すべての謎が導く先にあるアンシーたちの未来とはーー!?
モノクロ  不意に会長が僕を呼ぶ。
「お前、この女に恋愛感情を持っているらしいな。野良猫から聞いたよ」
「え? な、な、な、なんで」
 唐突だった。あまりにも唐突すぎて、思考が廻りきらない。思わずヒカルさんの方を見てしまう。ヒカルさんは戸惑った顔で僕を見つめていた。
 僕は顔が赤く染まっていくのがわかった。
「ふっ……。純情だな、少年。だが、せっかく惚れた女がこんな男みたいな奴じゃあ、がっかりするだろ。俺が今、それを解消してやる。こいつを女に戻してやるよ」
「何!? お前っ」
 ヒカルさんが身構えるより早く、生徒会長はヒカルさんの懐に入り込んでいた。
「動きにキレがないな、ネームオブジャスティス。本当は気付いているんだろう? 少しずつ記憶を取り戻していることに。そのせいで、カタナの力を十分に引き出せんことに」
「ば、馬鹿な。そんなことはねぇ」
 会長の左手がヒカルさんの頭を握りしめた。その手には、いつもの白手袋ではなく漆黒の手袋が嵌められている。あれは、まさか……。
「な、何をするっ。放せっ」
「そう藻掻くなよ、ネームオブジャスティス、いや、七海光! 今、お前を呼び戻してやる」
 会長の手袋が、淡い緑色の光を発し、ヒカルさんの頭部を包み込んだ。


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