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嘘つき天使は死にました!
葉巡明治 イラスト/しらび
定価600円(税込)
第10回スーパーダッシュ小説新人賞特別賞受賞作!!
ひと夏に襲いかかる出会いと別れの物語…。
熊を素手で倒せるらしい小説家志望のネガティブな青年、中羽織 夏彦(なかばおり なつひこ)。
ある日、道を行く夏彦の前に、一人の可愛らしい女の子天使がすごい速度で降ってきた。天使は夏彦に用があるらしく、どれだけ夏彦が彼女を拒絶しようとも、絡んでくるのをやめようとしない。そこでついに根負けした夏彦は、「何故俺につきまとうのか」という内容の質問を、彼女に送りつけた。
「キミは死にますよ」
そんな回答だった。彼女の話によると、夏彦は近々死ぬ運命にあるらしい。そこで天使である彼女は、使命感をもってして、夏彦をその『死の運命』から救助したい、というのだった。第10回スーパーダッシュ小説新人賞特別賞を史上最年少(18歳)で受賞した俊英のデビュー作!!
モノクロ 彼女は、大きな丸い瞳で、俺を見つめてきていた。
 背中まで伸びた白金色の髪が、風に揺れていて、綺麗だった。日本人的な顔立ちなのに、空まで透けそうな青い瞳。俺よりも若干だけ年下とおぼしき顔つきは、人をコロリと転がせてしまいそうなほどの可愛らしさが固まりきっていた。体つきは幼い。俺の方が幾分か背は高いようで、彼女は正面から俺を見つめることにおいて、必然と上目遣いになっていた。
「照れちゃいますね。可愛いですか? 私」
 嬉しそうな顔をして、なんて事を尋ねてきやがる。
 彼女が首をかしげるたび、金糸みたいな髪が、可愛らしく揺れていた。
丈が短いワンピース。服というより、召し物と言ったほうが良さそうな、清潔な格好だ。ふわひらとした薄い生地が幾重に重なったような、小さいドレスとも言えそうな仕立てである。
「……一体、何だってんだよ」

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嘘つき天使は死にました! 2
葉巡明治 イラスト/しらび
定価600円(税込)
第10回スーパーダッシュ小説新人賞特別賞を最年少18歳で受賞した最注目のラノベ作家葉巡明治が心をこめてお贈りします!!
話題の『うそてん』第2巻、登場!!
新キャラの九葉がムチャクチャいいです!!
夏彦は、天使こと秋空と再会を果たしたものの、秋空には夏彦と過ごした記憶が全て消えていた。
新たに始まった日々を過ごしていく中で、少しずつ彼女とのすれ違いを感じ始める夏彦。
秋空が何故帰ってきたのか、どうして秋空に記憶がないのか、分からないことだらけの内に、皆でペンションに宿泊することが決定してしまう。
ペンションでは『秋空の先輩』と名乗る天使、九葉と新たに出会い、交流を深めていく夏彦と秋空だったのだが、その時、夏彦のもとに謎の手紙が届けられる。
そこには『アキソラを殺したい』と記されていた。
モノクロ  現在の時刻にもなると、夕闇のせいで、窓の外に広がる景色が閉ざされ始めたりしている。
……部屋に響く音は、俺がひたすら原稿に対する文章を打ち込み続ける音、だけ。
振り返ってみれば、座りながら掛け布団にくるまり、あくびをしている秋空が。
「ふみゅむ……まよ……ぺん、しょん? ですか?」
 問うてきた。
 俺がいつぞや買い与えた紺色のジャージを着込んでいる。サイズのオーダーミスで肩まで襟がずれていて、妙にだらし無かった。
 その髪色は、光が届いていないかのように、純粋な漆黒。
 瞳も髪に準じた黒色を帯びている。どこかに転がり落ちてしまいそうなくらい、綺麗で尊い円だ。いや、眠そうだから半円か。
「ああ。前々から予定は決まってたんだけど、一ヶ月後な。今度の秋休みを利用して、泊まりに行くんだ」
 俺が行くんだから、その泊まりに秋空も一緒だということは言うまでもなかった。

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嘘つき天使は死にました! 3
葉巡明治 イラスト/しらび
定価630円(税込)
第3巻は、結構平和なラブコメ回!
文化祭を舞台にぞれぞれの想いが…!!
再び平和を取り戻した日常の中、夏彦は少しずつ、水音に向き合う決心を固めていく。
そして不完全ながらもようやく文化祭当日にデートの約束をとりつけて、いよいよ迎えたデート前日、夏彦は――佐倉葉由香に誘拐されてしまった。
佐倉葉由香の話によると、静人先輩が近々旅に出てしまうから、それまでに自分の恋愛成就を手伝ってほしいとのことだが……。
先輩が旅に出てしまうとは、なんなのか? そして佐倉葉由香を手伝うなら、夏彦自身のデートはどうすればいいのか?
悩み事が尽きないまま迎えたデート当日、夏彦を待ち受けているものは――
モノクロ 正直言えば、俺はコイツにとってよくないことをしていたのだし……怒ってほしいところではあったんだが……まあなんか、やっぱりこういう奴なわけで……。
「なっちゃん」
 いや、やっぱちょっと、怖い。
 彼女は俺に向けてズカズカ詰め寄ってきて、俺はその分だけ後ろに引いた。
「なっちゃんが優しいのは分かったし分かってる大好きだし婚約して欲しいけど、今回みたいな秘密を持ってるのはあんまり良くないよ」
「……あ、ああ分かってた」
「別にハユちゃんのことは、いくら手伝ってもいいよ。私も真剣な人に嫉妬なんてしないし!」
 彼女が詰め寄る速度のほうがずっと早くて、俺は壁際に追い詰められて動けなくなった。
「でも、デートの時間減ったのはヤダ!」
「ち、近い、近い近ぇよ!」
 どんどん、やってくる。もう胸と胸が触れ合ってしまいそうな距離まで彼女は詰め寄ってきて、更に背伸びして俺と顔を近づけてくる。
「だからね!」
 彼女が声を張り上げる。心臓が高鳴る。
「だから今度私と、またデー――」


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