田中芳樹先生(作家)
 生前、松氏にお目にかかる機会を逸したのは残念だが、私より二十歳もお若かったので、まさか先立たれるとは思わなかった。『銀河英雄伝説』のコミックでは、非常にお世話になった。お礼を申し上げるとともに、ご冥福をお祈りする。貴重な才能と志が喪われたことが、惜しまれてならない。
真刈信二先生(作家・漫画原作者)
 拙作『勇午』の読者ということで、何度かお会いする機会がありました。原作者の心構えやストーリーの膨らませかたなど、いろいろ会話がはずみました。楽しい時間でした。どんな仕事にも全力で取り組み、読者への敬意を忘れない人でした。後輩の早すぎる御逝去を悼み、心からご冥福をお祈りします。
榊一郎先生(作家)
 松智洋先生は、私にとっては『同種』の創作家でありました。単に同じラノベ作家というだけではなく、考え方や方法論に共通する部分が多く、少しお話するだけで色々と刺激になると同時に勇気づけられたものです。それだけに若くしてお亡くなりになった事が残念でなりません。
アサウラ先生(作家)
 あまりに早すぎる逝去が残念でなりません。クリエーターとして、一人の男として、そして父としての人生を一気に駆け抜かれてしまった。鮮やかといえば鮮やかだったのかもしれません。けれど、その背中を見ていた者からすれば、早いのは執筆だけで良かった。モノカキとしてはそれだけで十分過ぎるほどにカッコイイ。本当に惜しい人を亡くしてしまった、そう思います。
山形石雄先生(作家)
 作家同士が集まったとき、場の中心にいるのはいつも松さんでした。多くの若い作家たちが松さんにアドバイスを求め、松さんは誰に対しても分け隔てなく親身に応えていました。作家として、そして人間として尊敬できる人でした。松さんの早すぎる旅立ちが、本当に悔やまれてなりません。

[順不同]

編集部より

松智洋先生を失ってからもうすぐ3ヵ月。 デビュー以来41冊もの小説を書き続けてくださった松先生の存在が、当編集部にとっていかに大きかったかを痛感する時間でした。

松先生が重い病に冒されていることがわかったのは、「パパのいうことを聞きなさい!」のスピンオフの執筆を開始したころでした。その後も、作品をみなさんに届けたいという一心で、闘病中も執筆を続けられました。本年5月、原稿を仕上げたあと、松先生は旅立って行かれました。
遺された原稿を、松先生42冊目の文庫「パパのいうことを聞きなさい! after1」として出版させていただくことを、皆様にご報告させていただきます。

ファンの皆様におかれましては、小鳥遊家三姉妹との再会を楽しんでいただけましたら幸いです。松先生もそれをいちばんに望んでいらっしゃると思います。

命をかけて本作を遺してくださった松先生に心から感謝するとともに、
出版にご尽力くださったすべての方々に改めてお礼を申し上げたいと思います。 集英社ダッシュエックス文庫編集部
編集長 永田勝一
松先生デビュー時から、すべての文庫に関わったイラストレーター、漫画家の先生方、スーパーダッシュ文庫、ダッシュエックス文庫の作家、他社で書かれている作家含む多くの作家さん、アニメ関係者、声優さん、出版及びエンタテインメントに関わる方々、『パパのいうことを聞きなさい!』を読んでから小説を書き始めたというファンも…、コミックマーケット準備会の方々…、1,000人以上の方々に厳粛に、また盛大に天国へ送って頂きました。すべて松先生の魅力、才能、人徳です。ありがとうございました。

飛び抜けた能力をもつ偉大な作家を失いましたが、松先生が書かれた文庫はずっと残ります。
ライトノベル、また出版界の伝説となる傑作ができました。

何度も何度も、最敬礼をもって、松智洋先生に感謝を捧げます。
ありがとうございます。ありがとうございます。ありがとうございます。  合掌 集英社ジャンプ・ノベル部長
元スーパーダッシュ文庫編集長 丸宝行晴