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テンプテーション・クラウン 3
雪野 静 イラスト/ゆーげん
定価600円(税込)
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「好きです。貴女が」
告げられた言葉が、世界を変える…! |
選定者。それはこの世界に墜ちた神や悪魔をその身に宿し、力を行使する者。
望まざる“魅惑”の力を得てしまった高校生・アキトは“英雄”ルヴィ、“叡智”彩姫、“破滅”ラースの三人の『王冠』の美少女に想いを寄せられていたが、彼の想い人は他にいた。
草薙萌恵。
ずっと片想いを続けてきた彼女に、気持ちを伝えることを決心したアキトに、ルヴィや彩姫は複雑な気持ちで…?
『王冠』ルクツァーの誘いでキャンプに訪れたアキトたち一行を、予期せぬ事態が襲う。
『王冠』の少女たちと引き離されてしまったアキトに迫る強大な力に、魔王と呼ばれた少女が一人で立ち向かう…!
荘厳なる恋と戦いの物語第三幕もあなたを誘惑する。 |
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「シュウマイね。結構大きいな」
箸で二つに分け、「あーん」と開かれている彼女の小さな口に運ぶ。
……なんというか、妙に気恥ずかしい行為だとそこで実感する。
「美味しいです。アキトさんは人の口に食べ物を運ぶのが上手いですね」
「あ、えっと、そんな風に褒められたのは初めてかも」
「ふふ、次はウインナーをお願いします」
「う、うん」
タコのカタチに切られたウインナーを箸で摑んで、再びラースの口の中に慎重に運んで――そこに、ドアが開かれる音が鳴った。
萌恵である。
昨日、ある意味完全な蚊帳の外に置かれていた彼女は、ラースの怪我の状態もよくわかってもいなかったのだが、色々と悩んだ末にここにやってきたのだ。そして少し緊張していたこともあって、ノックをするのを忘れた。
「ラースさん、怪我したって聞いて、大丈――」
二人の親密にしか見えないシーンを前に言葉が途切れる。
アキトもまったく予想していなかった事態に間の抜けた表情で萌恵を見た。ラースは密かにくすくすと笑っていた。 |
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