 |
 |
ネザーワールド ―ロビン―
東 佐紀 イラスト/唖采弦二
定価620円(税込)
|
| 地下に潜む陰謀と、そして小さな恋 |
| 砂漠化が進み、人々は地下へと生活の場を移した。地下案内人のロビンは小さな女の子を拾う。フローラは“かれ”を探してさまよっていた。失敗作と呼ばれる彼女に自分を重ねたロビンは、フローラの人探しを手伝うことに。その“かれ”には秘密があり、巻き込まれていくロビン……。 |
|
 |
ロビンがキッチンで洗い物をしているとき、寝室から少女の声がきこえた。
「シャワーはどこ?」
「あー、そこの扉を出てすぐ――」
振り向いたとたん、ロビンはおのれの目を疑う光景にでくわした。洗っていたコップが手から滑り落ち、派手な音を立てて粉みじんに砕ける。
寝室から出てきた少女は、一糸纏わぬ生まれたままの姿だったのだ。
「な、な、な、」
なんて格好してやがるんだこの女―――!
心の中の叫びは声にならなかった。口をぱくぱくさせるのが精一杯だ。
左腕で着替えを抱えているだけで、他になにも少女のからだを隠すものはない。華奢な腰もふくらみかけの胸も、なにもかも露だった。泥で汚れた手足以外は蝋のように白い。
「扉を出て、それから?」
少女は首をかしげてロビンに訊ねてきた。ロビンは身も心も凍りついていた。決してそうしたいわけではないのだが、視線も少女のからだに照準したまま凍結している。
「……どうしたの?」 |
|