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ノルマルク戦記6 挽歌の彼方へ
赤城 毅 イラスト/小河原亮
定価600円(税込)
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| ついに、両雄相撃つ!そのときユリアスは…?! |
| 勝敗は決した。しかしデミアンは最後の決着をつけるためユリアスに一騎打ちを挑む。歴史はいまだ血を欲していた…。新王ベルモンは、強敵の消えた今、弟を「逆賊」として密殺するつもりだった。王の招喚を受け、ユリアス一行はロスランへと馬を走らせるが……。 |
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汚れた玉座を守るためならば、いかなる策謀を用いても恥じぬというのなら。
おれは戦う。
おのれの信じた正義をつらぬくために。
自分ではどうにもならぬ生まれ育ちに泣くものがいない、輝ける国を築くために。
ベルモン・メルシナ。
もはや、そなたは兄ではない。
乗り越えるべき宿命。
倒すべき――敵。
「シドゥ、そなたの死を無駄にはしない」
ユリアスは叫んだ。
みなが涙に濡れた顔を上げ、見守るなか、死者のもとにまで届けと、声を張り上げた。
「おれは、ベルモン王を討つ。そして、王も貴族もない、誰もが望んだままに生きられる世界を実現するのだ!」
それは、おそるべき叛乱の誓約であった。
けれど、異議をとなえるものは、一人もいない。
もちろん、あらたな戦争、あらたな流血は、厭わしくはある。
が、このまま、ベルモンの暴虐を許していれば、暗黒の王国が成立し、騎遊民たちは、ノルマルク再興以前と同じく、ひととしての尊厳を否定され、最低の暮らしに呻吟することになるであろう。
さような事態の到来を座視することは、今日に至るまでの、さまざまな戦いにおいて、いのちを捧げてきたものの魂への冒涜にほかならない。
だからこそ、全員がうなずきあい、さらには、森の彼方の炎さえも、ひときわ大きく揺れて、賛意を示したかに思われた。
シドゥが残した誠の焔は、ユリアスたちの魂をも揺るがし、ついにはガルバンティア大陸全土を包まんとしていたのである。 |
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