陰陽師は式神を使わない 陰陽師は式神を使わない
陰陽師は式神を使わない 陰陽道馬神流 初伝・入門篇
藤原 京 イラスト/藤城 陽
定価580円(税込)
本物の陰陽道教えます!
馬神太一郎は家業である馬神流陰陽道を習っている駆け出し陰陽師。ひょんなことから、クラス委員の胡桃沢唯に陰陽道の手ほどきをすることに――。
歴史研究家でもある作者の手による、本当の陰陽道が味わえます。おまけには、すぐに実践できる六十四卦表付き。
モノクロ 「でもスッゴイな。馬神くんて本当に安倍晴明の子孫なの?」
 太一郎は力なく顔をあげて、ひとつ小さな溜め息をついた。「まさかだよ。僕んちは鈴木氏で、安倍氏でも賀茂氏でもないからね」
「鈴木ってミナコと一緒? でも馬神くんでしょ?」
「馬神は号。鈴木が苗字。本姓は穂積で、氏は物部氏。もっともね、系図が遡れるのは戦国時代末期までで、それ以前のことはわからないよ。雑賀党の同族だってことに一応なってるらしいんだけど、その系図もどこまで信用できるんだか……」
「なあなあタイっちゃんさあ」と、いきなり口を突っ込んできたのはサッカー部の森川だ。高橋さんの横から顔を突き出してきて、興味津々といった表情で言いだした。「やっぱ式神とか使えんの?」
 太一郎は再び机に突っ伏した。ちっきしょお、誰だよ陰陽師のブームなんか作り出しちゃった野郎はさ。勘弁してくれよなあ。それがなけりゃ、オンミョージ? 何それ? で終わってくれてたはずなのに……。

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(C)藤城 陽/集英社

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