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紺碧ノたまゆら 〜ヨミノメ〜
神代 明 イラスト/岸和田ロビン
定価620円(税込)
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| 呪われた土地を巡るホラーサスペンス! |
| 悪夢から目覚めた直哉の体には覚えのない傷が残っていた。その傷は白道瑠璃に近付くとなぜか反応する。彼女は地元で『姫様』と呼ばれるが、近付く者は死んでしまうという噂が流れていた。傷と悪夢と、相次ぐ殺人と自殺事件に瑠璃が関係しているのか!? |
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辰田は凄味をきかせたが、瑠璃は彼と視線を合わせないよう、俯き目を閉じた。
「なぁ、白道。姫様とか言われていい気になってんじゃねぇよ。うぜぇんだよ」
「……どうして」
自分の中の炎が大きくなるのを感じながらも、瑠璃は耐える。
感情をぶちまけてはいけないと、自分を窘める。
「……どうしてわざわざ……」
私につっかかってくるの? 私はあなた達になにか迷惑をかけたというの? 迷惑を掛けないように、距離を開けているのに、何故、危険なところに踏み込んでこようとするの?
瑠璃の喉の奥に言葉がつかえる。
「だから聞こえねぇっつってんだろ! 人と話す時は、相手の顔見ろって言われてねぇのかよ。それとも、お姫様は下々の者と直接会話したくねぇってか」
乱暴に瑠璃の頭髪を掴み、辰田は意固地に俯いたままの瑠璃を自分の方に向けさせた。それでも瑠璃は目を閉じ、辰田に抗うように顔を背けようとする。辰田はその瑠璃の目を指で強引に開かせた。
「見ろっつってんだろ!」
我慢の限界だった。
「――! 普通の癖に!」
瑠璃は唸るように低く叫び、キッと辰田の顔を見据えた。瑠璃の目線と、辰田の目線がぶつかり合う。
唐突に辰田の手から力が抜けた。
呆けたように尻餅をつき、そして腹の底から恐怖を絞り出すように絶叫した。
「辰田先輩!?」
わめきながら辰田が川に飛び込もうとしたので、他の仲間が狼狽えつつも、その身体を押さえ込む。
「あんた、辰田先輩になにしたのよ」 |
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