呪術法律家ミカヤ
(おおくわ・やすひろ)(33歳)
- 【著者プロフィール】
- 1982年2月17日生まれ。大阪府出身、在住。ヴァイオリン講師。
- 【受賞コメント】
- 初めまして、大桑康博と申します。
このたびは第二回集英社ライトノベル賞の特別賞に選んで頂き、誠にありがとうございます。
今までは大阪でヴァイオリン教室をやっていましたが、本日より「作家」としても活躍していきたい所存です。
作家スティーブン・キングとヴァイオリニストのデイヴィット・ギャレットを目指して悪戦苦闘の毎日でしたが、このたびの受賞で「百ある夢の内、一つが叶った」と考えております。
支えてくれた家族、親戚、友人とそして選考に関わって頂いた全ての人に感謝したいです。
この作品の主人公は、パガニーニとバルトークの難曲に同時に挑みかかるように難事件に挑んでいきます。私もこれから作家としてあらゆるジャンルに挑んでいく所存ですので、どうかよろしくお願いします。
- 【作品あらすじ】
- 濡れ衣を着せられ投獄された父親トマスの汚名を雪ぐため17歳で呪術法律家となった天才少女ミカヤ。
そんな彼女の初仕事は大陸最高の暗殺者、アイスフェルドという男の弁護だった。
絶対に精霊呪術を通さない『精霊殺しの箱』。その密室の中で死んでいた人権活動家サラサンテ。
彼を殺した容疑で捕まったアイスフェルドだが、冤罪を主張していたのだ。
「弁護なんて必要ねえよ馬鹿女」
弁護してやるつもりで面会に行ったミカヤだが、憎まれ口をたたくアイスフェルドは彼女を追い返そうとする。しかし、弁護をすると譲らない一本気なミカヤに徐々に興味を覚えたアイスフェルドは、しばらく裁判の様子を見ることに決めたのだった。
法律家と暗殺者と言う相容れない二人だが、
ミカヤは真犯人を見つけること、アイスフェルドは真犯人を殺すことを目標とし、
面会部屋で互いに協力しながら、捜査を進めていくのだった。
そして公判が進むにつれある巨大な組織とミカヤの父トマスの存在が明らかとなる。
かくして迎える大陸史上最大の法廷劇。
捜査で見つけた確固たる証拠を携えたミカヤが法廷に立ち、
そしてアイスフェルドへの判決が下される時が来る−−−。
Sっ気のある美少女ボディガードを雇ってしまったので、
いつも敢えて死にそうな目に遭わされたのちに護られる俺。
(もちづき・あたる)
- 【著者プロフィール】
- 四国出身、在住。
- 【受賞コメント】
- 特別賞をいただきましたので、授賞式が待っているのですが、「『Sっ気のある美少女
ボディガードを雇ってしまったので、いつも敢えて死にそうな目に遭わされたのちに護られる俺。』の望月充っさんです」と紹介された際に、どんな顔をして壇上に登ればいいのか、未だに答えが見えません。Mっぽくでしょうか?
まあ普通に登りますよね。授賞式ですからね。真面目に対応しますし、小心者なので人
並み以上に緊張もするでしょう。ただ、緊張でハァハァ言ってるだけでも、「まあ、あの子やっぱりMかしら」とか言われかねませんね。言われませんね。
とにもかくにも特別賞の受賞です。受賞に至るまで様々な形でご迷惑をおかけした皆様、並びに選考に携わった全ての方々に心よりの感謝を。ありがとうございます。今後の頑張りと、願わくばそれに伴うポジティブな結果によって、ご恩返しさせていただきたく存じます。
- 【作品あらすじ】
- 『斗南の一人』、つまりは天下に並ぶ者がいないほど、破滅的に、神憑って、とことん運が悪い−−。
自分が不運な人間だと自覚する高校生・向希純(むかい きすみ)は、下校途中に『ファントム』と呼ばれる殺し屋の殺人現場を目撃してしまい、次のターゲットにされてしまう。
警察に駆け込むも信じてもらえず、困り果てていた希純の前に現れたのは、来栖沙耶香(くるす さやか)という美少女。
彼女は学生という身分でありながら、政府が極秘裏に支援する、未成年者の警護を専門に請け負う警備会社の代表だった。
沙耶香は超法規的な措置によって、女子高生ボディガードとして、陰ながら希純の身辺警護に就く。
よかった、これで助かった!と安堵する希純。
しかし、沙耶香の様子がなんか変……?
迫る殺し屋の影。泣き叫ぶ希純。
そんな姿を目の当たりにしても、希純のことを身を挺して護るでもない彼女は、愉しげにこう言い放つ。
「あなた、いい声で鳴くわね」
来栖沙耶香は、真正のドSだった−−。
敢えて危ない橋を希純に渡らせ、苦しむ姿をうっとりと愛でる沙耶香。
絶体絶命なら救いに行くが、多少のピンチは愛でるもの。
「あれぇ? ボディガード雇ったのに生傷絶えないー。むしろ増えてるー!?」
とことん危険で非情にドSな学園生活が幕を開ける……!