親友の彼女を好きになった向井弘凪の、罪と罰。

親友の彼女を好きになった向井弘凪の、罪と罰。 野村美月 illustration 河下水希

秋の訪れに贈る 、甘く切ない三角関係──

Story

「彼女ができた」親友の相羽遥平から告げられた、高校一年生の向井弘凪。中学生のとき、ある事件で遥平を傷つけてしまった弘凪は、二度と恋愛をしないと決めていた。でも遥平に彼女ができたならと、弘凪は通学電車で気になる女の子に声をかけようとするが。

Character

相羽遥平

飄々とし、爽やかな顔立ちをした弘凪の親友。とある事件で彼女を作らずにいたのだが、そこから踏み出したことに弘凪も喜んだのだが──。

「弘凪! オレ、彼女ができた」

向井弘凪

容姿も身長も成績も運動神経もそれなりのはずなのだが、華やかな遥平の近くにいるため、目立たない。遥平とともにバレー部に所属する高校生。

「あの子と、話してみたい」

佐伯冴音子

体つきは女性らしくたおやかで長い黒髪の美人だが、変わり者と噂されている弘凪たちの先輩。何故か、遥平のことを異常に嫌っている。

「若造ほどそうやって、ムキになるものよ」

冬川古都

透きとおった綺麗な目をした、読書好きで人見知りな少女。美術部に所属しており、いつもスケッチブックを持ち歩いている。

「冬川です、よろしく」

Special

友人の彼女に思いを寄せることは、どこからが罪なのかと、弘凪は考える。どこまで赦されるのか。どこまで見つめてもよいのか。どこまでなら近づけるのか。どれくらいなら、言葉を交わしてもよいのか。それとも、心がどうしようもなく惹きつけられてしまった時点で、すでに罪なのだろうかと。(本文より)

Special2

カバーイラスト完成!

ダッシュエックス文庫 親友の彼女を好きになった向井弘凪の、罪と罰。