特報

今だけです!!

「信じられなかったね。こんな素晴らしいシールが開発されるなんて、相変わらずジャパンの発想力とそれを形にする技術力には舌を巻くよ。秋葉原のメイド喫茶で『萌え萌えジャンケン』を体験した時以来のインパクトさ。これさえあればいつでも半額神気分を味わえると同時に、狼たちが憧れるあの月桂冠の弁当を手に出来るんだ。自分で、家で、簡単に、作れてしまうんだよ！！　まるで奇跡さ！！
　もちろんその利便性だけじゃない。……ほら、これを見てごらん。美しいデザインだろう？　……思わず見とれてしまうぐらい素晴らしいよ。
　ダース単位でまとめ買いしたくなるんだけれど、信じられるかい？　実はまだこれ発売されてないっていうんだ。まるで拷問さ。グランマのお仕置きより辛いね……。
　そうそう、この国際的なアナリストだと自称するこの僕をさらに驚かせたのはこのシールが『ベン・トー5.5 箸休め〜燃えよ狼〜』の初版には無料でついてくるっていうんだ！！　ジャパンのデフレスパイラルが心配になるぐらい、グレイトだね。
　……集英社的にこのサービスは大丈夫なのかい？」

「おいおい、そんなプライベートなことを言うのかい？　ここで？　君、本気かい？　……しょうがないな。今回だけだぜ？
　まず弁当を用意する。もちろん普通にスーパーとかで買ってきた弁当でもいいけど、ベン・トーの本編中に出てきた月桂冠弁当メニューを再現できれば完璧だね。
　そしてシールを手にしたら、とにかく集中するんだ。そこが一人暮らしのアパートだとか、親がいる居間だとか、そんなことは関係ない。君がシールを持って弁当を前にした時……その場は間違いなくスーパーマーケットになる……と、思いこむんだ。ほら、神様だって言っているだろう？　信じれば救われるって。若干違う気がしないでもないが、あんな感じさ。簡単だろ？
　もう自分がいるのがスーパーマーケットでしかないと思えたら、緊張感を持って月桂冠シールを弁当に貼るんだ。常にお客様は君を見ている、そう意識し、丁寧な仕事と隙のない接客態度、何より笑顔を絶やしてはいけないね。
　そこまでいけばもう君には��狼�≠ｽちの視線が感じられるはずだ。……え？　感じられない？　そんな時は家族に見ていてもらうといいと思うんだが……あぁ、一人暮らしかい？
　……フフッ、そんな君に朗報だよ。なんと 『ベン・トー5.5 箸休め〜燃えよ狼〜』には本編とは無関係な水着のミニポスター ……のように使えなくもないカラーページがあるんだ！！　信じられるかい！？　二次元の世界に規制の波が押し寄せているこの時期にそんな特典がついてくるんだ！　最高にクールだろ！！
　それを部屋に貼って、彼女らの視線の中でシールを貼る……そうしたらもう君は半額神さ！！
　……あぁそうそう、さらにこだわりを持ちたいのなら月桂冠シールを貼る前に、予め付いている値札のバーコード部に赤か黒のマジックで線を入れるとさらにグッドだ」