世界に散らばった物語の「原書」。
少女たちは「原書」と出逢い、選ばれ、魔法を得てやがて「原書使い」となる。
これは、そんな「原書使い」を目指す
「原書使い見習い」(=メドヘン)の少女たちが、
「原書」と共に自らの物語を紡いでいく
夢と魔法と青春の物語――
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全世界で愛されている童話のひとつ。
継母と義姉妹にいじめられていた少女が、妖精の力を借りて舞踏会に行き、王子と恋に落ちる。
その後、ガラスの靴がきっかけとなり二人は結ばれるという筋書きが最も有名だが、原典では毛皮の靴がキーアイテムとなっている。
またグリム童話のシンデレラは金と銀の靴を履き二晩続けて舞踏会に出ている等、各国に様々なバリエーションが存在する。
シンデレラには500を超える類話が存在しており、日本にも『鉢かつぎ』という室町時代の昔話がある。
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健気で前向きな頑張り屋。継母に育てられた薄幸の少女。「シンデレラ」の原書に選ばれる。
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日本最古の童話。
竹から生まれた赤子は『かぐや姫』と名付けられ、竹取の翁に育てられる。
その後、京の都で噂になるほどの美女に成長し、5人の貴族から求婚されるが、それぞれに難題を出して退ける。
ついには帝からも求婚されるが、かぐや姫はこれも断り、故郷の月の世界へと帰ってしまう。
かぐや姫は別れ際に、竹取の翁と帝に不死の薬を渡すが、その薬は山へと運ばれ焼いて捨てられた。
言い伝えによると、その山こそが日本最高峰の富士山であるという。
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世界最古の物語と言われる「かぐや姫」を世襲する土御門家の令嬢。プライドが高く真面目で努力家。そのせいかなんでも自分で抱え込む傾向がある。秘密にしているがハンバーガーなどジャンクフードが好き。
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中世ドイツの伝説を題材にしたオペラ。
猟師は射撃大会で優勝して恋人と結婚するために、悪友の誘いに乗り、悪魔から魔弾七発を入手する。
魔弾とは、撃てば百発百中だが、七発目は悪魔が望む場所に当たるという代物。
しかし猟師はそれを知らずに、射撃大会で使ってしまう。
その結果、猟師は優秀な成績を収めるが、最後の七発目の魔弾が恋人を襲う。
しかし、森の隠者の助けにより、魔弾は悪友に命中し恋人は無事だった。
猟師は領主に全てを告白し、一年間の試練を与えられた後、恋人との結婚を許された。
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ドイツ本校リーダー。代々続くエリートの家系。本年度三強と言われるメドヘンの一人。能力も家柄も完璧すぎて同年代の子からは尊敬されることはっても気安く接してもらえないことを少し気にしている。
クズノハ魔法学園の長。年齢不詳で神出鬼没の妖艶な美女。農業と露天風呂を愛する。いつか自分の村を作るか島をひとつ開拓しようと思っている。なお、鍵村葉月にも関係するようないわくつきの過去を持っているらしい。
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室町時代に成立した御伽草紙のひとつ。
背丈が一寸の小男が、お椀を船代わりにして京に出向き、公家に仕える。
そして鬼に攫われた姫を助け出し、振れば何でも望みの品が出てくるという打出の小槌を使って身長を伸ばす。
その後、姫と結ばれ中納言に出世することから、日本古来の立身出世物語としても知られている。
また物語に登場する打出の小槌は、鬼の宝の一つであるが、福徳の神である大黒天も同じものを持っており、幸福を招き入れる象徴となっている。
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「一寸法師」の「原書」と契約したメドヘン。加澄家は静の土御門家とは主従の関係にありお互い幼い頃から知っている。小学校低学年にしか見えない。ブラックな冗談が好き。幼児体型について言われると怒る。
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室町時代に成立した御伽草紙のひとつ。
丹波の大江山に住んでいたという鬼の首領である酒呑童子は、茨木童子や他の鬼たちを率いて、京の財宝を奪い美女を攫うなど暴虐の限りを尽くしたが、勅命を受けた源頼光とその四天王の計略によって毒酒を飲まされ、泥酔したところを成敗された。
酒呑童子の首を切り落としたとされる刀は、天下五剣の一振りに数えられている。
一節によると、酒呑童子は元々は山の神の子であったとされており、祭礼の際にかぶった鬼の面が、肉に吸い付いて取れなくなったことで、そのまま鬼になってしまったという。
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諸国連合のリーダー。雷撃の魔法を得意とする。大食いで豪放磊落な姉御肌で負けず嫌い。意外に頭が切れる。三強にも匹敵するような魔法の力を持っているがそれを隠している。
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世界的な童話作家、アンデルセンの代表作のひとつ。
大晦日の夜、マッチ売りの少女がマッチを擦ると、暖かいストーブや、七面鳥の丸焼き、クリスマスツリーなどの美しい幻想が広がる。
そして最後に現れた少女の亡き祖母が、彼女を優しく抱きしめ天国へ導くのだった。
この物語は、貧しい家庭で育ったアンデルセンの母をモデルにして作られたという。
また、子ども向けの絵本では、作中にクリスマスツリーが登場することから、
読み手が理解しやすいように、大晦日の夜から、クリスマスの夜に変更されていることがある。
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アメリカ校のリーダー。いつも笑顔のぶりっ子。腹黒く、常に策略を巡らせている。魔法使いたちが伝統や歴史を重んじる中、アメリカらしい合理的なやり方で魔法を用いている。
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ロシアの代表的な童話のひとつ。
畑で育った大きなカブを、お爺さんやお婆さん、動物が力を合わせて抜く物語。
最後にやってきたネズミの力を借りて、やっとカブが抜けるというものと、ネズミがカブを齧ったことで抜けるという二つのパターンがある。
みんなで力を合わせて抜いたカブの色は、物語によって白や黄色、オレンジなど様々である。
また、カブの調理方法も、煮て食べたというものや、スープにしたというものなど多くのバリエーションがある。
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ロシア校のリーダー。人助けが好きな性格で、ある意味ではお節介なところがある。原書も自分自身も戦闘向きではないことを自覚しているため、少しでも相手を威圧するために夜なべして作った手作りの軍服風のコスをしている。
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イギリスの伝説的英雄である、アーサー王の物語。
岩に刺さった魔法の剣『エクスカリバー』を見事に抜き、ブリタニア王として認められたアーサーは、円卓の騎士と共にイギリス全土を統一する。
中世以降、聖杯物語やトリスタン伝説と混ざり合い、一大伝説となって欧州に広まった。
アーサー王が所持していたとされるエクスカリバーは、物語によっては、岩に刺さっていた剣ではなく、湖の乙女から与えられるというパターンも存在する。
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イギリス校のリーダー。森の中で動物たちと共に暮らしていたところを発見された過去がある。そのためどこか浮き世離れした雰囲気を持つ。妖精と人間のハーフとも噂されている。森で暮らしていた間は服を着る習慣がなかったためか、なにかと脱ぎたがる。
葉月の父親が再婚した継母の連れ子。1歳上の継姉。読者モデルとして活動もしている、長身の美女。葉月とは真逆のリア充で友達も多い。恋バナに目がない。
インド校のリーダー。美しいものを愛する生まれながらの支配者であり女王。彼女にとって世界のすべては最初から自分の所有物であり愛でるべき対象。それゆえにむしろ何かを命じたり屈服させようとすることはない。国には美少女だけを集めたハーレムがあるらしい。
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中国の戯曲『八仙過海』を題材にした物語。八仙とは八人の仙人のこと。
前半では、八仙が修行を積み、仙人となるまでの道のりが記されている。
後半では、東海龍王の息子が八仙の一人を捕えたことがきっかけとなり、八仙と東海龍王の間で巻き起こる一大騒動について描かれている。
当初は八仙と東海龍王の争いだったが、東海龍王が、南海、北海、西海の王にも協力を求めたため騒ぎは大きくなる一方で、遂には八仙の助っ人として、斉天大聖(孫悟空)まで登場する。
八仙は日本における七福神のように、非常にめでたい存在とされており、中国の人々の信仰を集めている。
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中国校のリーダー。仙人(※中国における魔法使いのこと)の究極の目標である神仙を目指し日々修行している。常に穏やかな笑みを浮かべているが、その本質は戦闘狂。チームメイトの李雪蘭は実妹。
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- 日本
- 鍵村 葉月
- 土御門 静
- 学園長
- 加澄 有子
- 真田 美沙
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- ドイツ
- アガーテ・アーリア
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- 諸国連合
- ユーミリア・カザン
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- アメリカ
- リン・デイヴス
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- ロシア
- マリヤ・ラスプーチン
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- イギリス
- アーサー・ペンドラゴン
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- インド
- マハーカーリー
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- 中国校
- 李雪梅
どこから来るのか、どうして発生するのか、生き物なのか、現象なのか魔法なのかもわからない。わかっていることは人の心を惑わし「原書」を食うということだけ。大昔はシミによって多くの争いが引き起こされたと言われているが、現代では充分に対策が講じられている。原書使いの魔法が"白の魔法"と呼ばれるのに対して俗に"黒の魔法"とも呼ばれている。
「原書」を食い力をつけたシミが変貌して生まれる怪物。魔法使いや「原書」を破壊するために襲ってくる。
「原書」と契約を交した少女たちが集い、学ぶ場所。「原書」の強大な力を扱うに足る淑女を育てることが理念である。魔法学園は全世界に点在しそれぞれ独立した自治を行う。中でもドイツ、ヘッセン州ハーナウにある本校はもっとも古い。言わば魔法学園の総本山。他、ギリシア、イタリア、デンマークなどの欧州各地やアメリカ、アラブ、インドなどにも魔法学園は存在する。
年に一度、世界中の魔法学園からメドヘンたちが集まり魔法の力で戦う大会。戦いとは言っても安全には充分配慮された競技会である。また、世界規模で行われる魔術儀式でもありメドヘンたちの戦いによって発生する"白の魔法"が世界を満たすことで"黒の魔法"による浸食は抑えられる。優勝者には「願いを叶える魔法」が与えられる。長い歴史と伝統を持つ重要な儀式ではあるが、昨今の魔法使いにはスポーツのイベントというイメージが強い。
原書と契約した者だけが使える特別な魔法。武器であったり召喚獣であったりと契約者ごとに大きく性質が変わる。また原書の元になった物語にも影響を受ける。
原書使いが最初に手に入れる魔法。原書を身に纏い、原書と一体化する。鍵村葉月いわく「変身」。
その地域の原書が所蔵される場所。生まれたばかりの原書や契約者を持たない原書などを"シミ"から守っている。同時に、世界を"黒の魔法"から守る巨大な魔術装置の一部でもある。ほぼすべての原書図書館は魔法学園と対になって存在している。
長い年月をかけて語り継がれた物語から生まれた魔法の本。本のかたちをしてはいるが、そこには物語という一つの"世界"が内包されている。大きな力を秘めている。
原書に選ばれ、魔法の力を行使する人間のこと。基本女性のみしか選ばれない。原書に選ばれるのは強い望み(願望、または絶望)を持った少女である。魔法学園在学中は「原書使い見習い(メドヘン)」と呼ばれる。