
今回、最終選考まで残った作品は2本。
双方とも最初から最後までテキストを丁寧に書き切って、誠実に作品を仕上げた姿勢に好感が持てます。
しかし奇しくも、同じ欠点を抱えた2本でもありました。
すなわちキャラの弱さ、展開の弱さ、何より『解説したがり病』。
……先述の「丁寧に書き切って」には含みがありまして、意訳しますと、
『キミたちの授業態度はまじめでいいなー。ほんまにええ子たちやー。でも、ノートに書かんでもいいこと書きすぎやなー。書かなくても伝わることってあるし、書かずとも伝えるのがプロの技ってものやでーっ!』。
ただ丁寧&饒舌にテキストを綴るだけなら、生成AIにだってできます。いや、むしろAIの方が未熟な人間よりもだいぶ達者です。あいつら、最近では起承転結の構成だって器用にこなしてますよ(短編程度ならね)。
もはや人だけがライバルではない時代。危機感を持っていきましょう!
| 『巨星ラファロエイグ』 / 前藤たんか | |
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力作でした。 |
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| 『夜明けを告げるアウローラ』 / 水杉めたせこいあ | |
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こちらの作品も『ガールズをエンパワーメント』系の女性主人公もの。 |
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(敬称略、順不同)
今回最終選考に残った二作はどちらも個性的な作風で、技術的な水準も十分に高いと感じました。
光る点は多々あるとも思います。しかし残念ながらどちらも、首をかしげざるを得ない部分のある作品でした。
最終選考に残った両名の、さらなる飛躍と活躍を応援します。
| 『巨星ラファロエイグ』 / 前藤たんか | |
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戦闘描写の巧みさが目を引く作品でした。極めて難しいはずの複数人による複数陣営の戦いを、読者を混乱させずに描けていることは素晴らしい技術だと思います。視点の切り替えがとりわけ上手く、情報を整理しつつ読者の心をしっかりつかめていると感じました。 |
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| 『夜明けを告げるアウローラ』 / 水杉めたせこいあ | |
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題材も展開もライトノベルらしさとはかけ離れた、非常に挑戦的な作品です。 |
(敬称略、順不同)