文句の付けようがないラブコメ 6
果てなき輪廻の果てに。
数多の被験者のうち、”非人道的実験”に成功して生き延びることができたのは少女Aだけだった。
世界を救う英雄たる使命を背負った少女A。周囲にあるのは無数の書物が並ぶ図書館のみ――彼女の心象世界には時間も空間もない。世界救済を探るためのあらゆる可能性を、ただひたすら演算するだけの存在として、少女Aは存続していく。
そんな彼女の前に突如、異物たる少年Bが現れてこう言った。
「お前さ。俺と結婚しねえ?」
「はい。よろしくお願いします」
永遠とも思えた輪廻の果てに待つ、少女Aと少年Bの結末とは?
『文句の付けようがないラブコメ』がここに終わり、そしてまた始まる――
文句の付けようがないラブコメ 5
せめて、自分らしく。
九十九機関の走狗(いぬ)としての己をつらぬいたユウキだが、そのことにより神(セカイ)との関係は振り出しに戻ってしまった。
ふたたび始まる変わらぬ日々。セカイが身を削って世界を保ち、対価としてユウキがセカイに身を捧げるという、歪なかたち。それが続けられるならまだいいが、セカイの命は限界に近づき、いずれにせよ近いうちに世界は終わる。運命を変えられる可能性を持つのは、神として奇跡の力を揮える神鳴沢セカイしかいない。
自分の役割と、愛する人(セカイ)を想う気持ちとの狭間で苦悩するユウキは、最終的に”新婚旅行”という奇妙な答えを導き出す。果たして彼の真意とは――?
文句の付けようがないラブコメ
お前を救い出す。世界が幾度終わろうとも。
“千年を生きる神”神鳴沢セカイは、銀髪赤眼の美少女。世間知らずで尊大で、見た目は幼いのに酒と葉巻をたしなみ、一日中お屋敷で本を読んで過ごしている。
彼女の”生贄”として捧げられた高校生・桐島ユウキ。『生贄になる代わりに何でも言うことを聞いてやろう』と言われた彼はこう願い出た――「神鳴沢セカイさん。俺と結婚してください」。
そして始まるふたりの生活だが――穏やかで他愛のない日々は、やがて世界(セカイ)が抱える恐るべき秘密によって狂い始めていく。
どこまでも純粋な愛の喜劇(ラブコメディ)。決して果てることのない物語がここに始まる!