『凍漣の雪姫』
（1～5巻）

　「待っているわ。あなたの矢が、あの蒼氷星に届くのを」
　ある冬の夜、少年と少女はひとつの約束をかわした。それから三年後、成長した二人――ティグルヴルムド＝ヴォルンとリュドミラ＝ルリエは戦場で再会を果たす。しかし、二人の行く手にはひとならざるものたちとの戦いが待ち受けていた。不思議な力を持つ黒い弓と、古の時代より戦姫に受け継がれし武器、竜具に導かれて、大陸の諸国を巡る二人の旅が幕を開ける。

『ブリューヌ動乱』
（6～10巻）

　ティグルの故国であるブリューヌ王国で内乱が勃発した。ミラをはじめとする旅の仲間たちとともにブリューヌへ帰還したティグルは、旧友のリュディエーヌと再会する。
　妾腹の王子バシュラルと大貴族ガヌロンが手を携えて王家に叛旗をひるがえしたと聞き、ティグルは王国に平和を取り戻すべく、戦場に身を投じるのだった。
　戦火の奥で野望と陰謀がゆらめき、超常のものたちが暗躍する。そして、ティグルは黒い弓の正体について知る。

『魔弾の王』
（11～12巻）

　大陸中を深刻な凶作が襲った。魔物ズメイが「魔のティル＝ナ＝ファ」を、使徒メルセゲルが「異神アーケン」を、それぞれ地上に降臨させようとしたのだ。
　諸国の統治者たちは対策に奔走するが、ブリューヌでは一角獣士隊が乱を起こし、ジスタートにはムオジネルの王クレイシュが大軍を進める。
　ティグルは黒い弓を通じて「人のティル＝ナ＝ファ」の意志に触れ、地上を守るため、ミラとリュディらとともに、神に挑む。

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  ティグルヴルムド＝ヴォルン

  ブリューヌ王国のアルサスを治めるヴォルン家の嫡男。18歳。ガヌロンを滅ぼして救国の英雄となり、ミラとリュディの二人を恋人とする。

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  リュドミラ＝ルリエ

  ジスタート王国のオルミュッツを治める戦姫で『凍漣の雪姫』の異名を持つ。18歳。愛称はミラ。相思相愛の仲だったティグルとついに結ばれた。

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  リュディエーヌ＝
  ベルジュラック

  ブリューヌ王国の名家ベルジュラック公爵家の娘で、レギン王女の護衛を務める。18歳。ティグルに想いを告げ、ミラをまじえた三人の関係を築く。

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  ソフィーヤ＝オベルタス

  ジスタート王国のポリーシャを治める戦姫で『光華の耀姫』の異名を持つ。22歳。愛称はソフィー。国王に命じられて各地を視察する。

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  オルガ＝タム

  ジスタート王国の戦姫で『羅轟の月姫』の異名を持つ。15歳。ブリューヌでの戦いが終わったあと、自分の治めるブレストに帰還した。

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  エリザヴェータ＝フォミナ

  ジスタート王国のルヴーシュを治める戦姫で『雷渦の閃姫』の異名を持つ。18歳。愛称はリーザ。ブリューヌでの戦いで記憶と右腕を取り戻した。

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  ロラン

  ブリューヌ王国西方国境を守るナヴァール騎士団の団長で『黒騎士』の異名を持つ。29歳。客将としてアスヴァールに滞在している。

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  シャルル

  ブリューヌ王国を興した始祖。約三百年前の人物だが、ガヌロンのほどこした術法によって現代によみがえる。

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  ミリッツァ＝グリンカ

  ジスタート王国のオステローデを治める戦姫で『虚影の幻姫』の異名を持つ。16歳。ジスタートに帰国後、ソフィーと行動をともにする。

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  エレオノーラ＝ヴィルターリア

  ジスタート王国のライトメリッツを治める戦姫で『銀閃の風姫』の異名を持つ。18歳。愛称はエレン。ミラとは「犬と猫のような仲」で知られている。

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  ギネヴィア

  アスヴァール王国の第一王女。21歳。ブリューヌの内乱ではレギン王女に味方した。戦の終結後、ロランを客将として迎え、アスヴァールに帰還した。

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  ティッタ

  ヴォルン家に仕える侍女。17歳。屋敷内の家事をひとりでこなす少女で、ウルスからの信頼は厚い。小さい頃からティグルのことを慕っている。

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