ベン・トー特設サイト
※今回『ベン・トー12 デザートバイキングプライスレス』発売記念特別企画としまして役に立つようで役に立たない、けれど少し耳寄りな『自称世界的アナリスト、ジョン・グッド氏によるベン・トー スペシャルトーク・ファイナル』をお送りします。

 ……やぁ、元気だったかい?
 世界的アナリストのジョン・グッドだ。

 ……うん、僕は、それほど元気ではないんだ。
 何せ、今まで愛し続けてきたベン・トーが終わりを迎えてしまうんだからね。
 こんな悲しいことはないよ……。

 ベン・トーの世界は……いや、僕と茉莉花のLOVE STORYは永遠のものだと思っていたんだけどね。

 ベン・トー、ついに今回で最終巻だ。
 そして、このコーナーも、最終回なんだ。

 悲しいね、あぁ、涙が止まらないよ……。

 グランマが天国にピクニックへ行ってしまった時でさえ、こんなには泣かなかったのに……。

――そろそろ花粉症の季節ですもんね。お察しします。

 …………………………………………。


 君はアレかい?
 悲しくないのかい!?

 今回で六年間もの長期シリーズを続けたベン・トーが終わってしまうんだよ!?

 このコーナーも終わってしまうんだよ!?

――仕事の一つですので。それより今回は最終回ということで、それに相応しいゲストの皆様をお呼びしております。

 ……!?


 ま、まさか、茉莉花……!?

 いや、そんなはずはない。茉莉花は違う次元の世界の住人。いつかジャパンが科学の粋を集めて、二次元の世界へ入り込むマシーンを開発するまで僕らとは触れ合うことが出来ない存在……。

 となると……アサウラ氏か、柴乃氏、もしくは仕事より家族サービスを優先するという担当氏の誰かだな!?

 どうだい、ボーイ!? 僕の名推理は!?
 ゲンデース! ゲンキデース!
 ……!?
 ……………………………………。
 ……Oh……。
 HA―HAHAHAHAHAHAHAHA!!


 This is terrible!!
 (これは酷いです)



――当コーナー出演者、総出演にて最終回をお送りしていきたいと思います。

 ヘイ!ヘイ!ヘイ! ヘイボーイ!!

――何でしょう?

 ゲンとジェニファーまぁいい。想定の範囲内だ。


 ……だが、おい、ボブは……ボクとボクの弁護士の力によって……その、何だ。
 アルカトラズ的な場所へ送り込んだはずじゃないか!?

 何故ここにいるんだい!?

――あぁ、金銭で解決出来なかったので法的措置を執って、ジョンさんのお尻の穴の復讐をしたというアレですね。

 詳細は伏せるんだボーイ!!

――昨年末に大金を手に入れた妹さんが保釈金を払ったそうですよ。

 公園で大笑いしながら筋トレをし続けるだけのタフガイに妹なんてものがいたのかい!? しかも保釈金を払えるぐらいのお金を持っ――!!
 ……………………………………。
 ……………………………………。



 ……なるほどね、全て察してきたよ。
 あぁ、全容がようやく見えてきたね。


 ……そうか、そういうことか。そういえば君、いつぞやの回で『マイブラザー・ボブ』という言葉を口にしていたよね……。

 そしてその時の出演料も破格だったはずだし……なるほど、点と点が線で結ばれたね。
HA―HAHAHAHAHAHAHAHA!!
 ムダハナシ、イクナイデース!
 オベントーノオハナシ、スタートデース!

――まるで流れるような司会進行、お見事です。

 ……………………………………。
HA―HAHAHAHAHAHAHAHA!!
 …………OK、OK……全て、受け入れようじゃないか。
 この状況で文句を言ったところで、尺が長くなるだけだからね。

 せめてボクだけでも頑張らないといけないね。



 さぁ、みんな!
 最終回だけれど、元気を出していこうじゃないか!
 ゲンデース! ゲンキデース!
 うん、いちいち構わずに次へいくぞ!
 ベン・トーフリークスなヤマトガイズのみんな、ボクについてきてくれ!!



 今回の『ベン・トー12 デザートバイキングプライスレス』は、まさに最終巻なんだ。
 というのも、前回の最終章に『エピローグ』とあったように、半額弁当争奪戦の物語自体は前回でフィニッシュなんだ。

 今回はある意味では短編集的な、いわゆる『●.5』扱いとしてもおかしくはないのだけれど、あえて12としている。

 これにはいろんな意味があるらしく、つまるところ『●.5』とすると、その次の巻との間の出来事になってしまう。
 けれど、次の巻がもうないからね。
 ベン・トーシリーズの中で、一番最後の物語だからこそ、間の巻、という印象をユーザーのみんなに与えたくなかったらしい。
 ……………………………………。
 うん、いいぞジェニファー、静かな君が一番魅力的だ!

 ……で、だ。

 内容はといえば……何気に今回も割と多めで……11巻のほどじゃないにせよ、10巻と同じページ数というボリュームたっぷりなんだ!

 まさにバイキングだ。食べ放題だね。

 作中において合計11本のお話があり、その内書き下ろしは8本と、ページ数の増量を考えてみれば、一冊丸ごと書き下ろしも同然だね。

 そして、争奪戦の話が11巻で終わった……つまり今回はタイトルからもわかるように……。
 オスシデスカ?
 うん、違うね、ゲン。

 今回はすでに本を読ませてもらったんだけれど……甘い。実に甘い内容になっているんだ。

 もう、今までのキャラの大半が出てくるような、そんなストーリーになっているし、何より茉莉花が……茉莉花が……!!

 あぁ、11巻で出番がなかったとはいえ、きっちりコミックのベン・トーアラカルトと12巻でおいしいところを持って行くあたり……さすがはボクの茉莉花だよ!!


 茉莉花ファンのみんなは複数冊購入決定だ!!
HA―HAHAHAHAHAHAHAHA!!
 うん、ボブも相変わらずだね。

 もちろん、茉莉花以外にもみどころはたっぷりだ!

 ……というか、関係者からの極秘情報によれば……ギャルゲー化しないんなら、セルフで各ヒロインENDやったる! ……とか言ったとか言わなかったとか。

 本当か嘘かはともかく、普段であれば争奪戦が描かれる分が、ヒロインたちとの交流に宛がわれているので、きっと君のお気に入りのあの子の活躍もたっぷりあるはずだ!

 何せあの広――。



……By the way, how about the condition of your ass?
( ……ところで、あなたのお尻の状態はどうですか?)


 うん、ボブも相変わらずだね。
 後で、法の及ばぬところでボクの力を見せてあげよう。



 とにかく、本作は胸焼けしそうなぐらいにヒロインとの絡みがたっぷりだ。
 何せ著莪に至っては――。
 ……………………………………。
 うん、君はヒロインじゃないから無言のままで前に出てこなくていいんだよ。
 ボブの相手でもしているといい。



 ともかくタイトルからも察することが出来るように、食べ過ぎてしまいそうだけれど、ある程度ゆっくりと読んだ方が健康にいいぞ。


 そして、最終章の二つは……章分けがこうなっているということは……つまり、その、そういうことなんだね?

――お察しください、とのことです。

 了解したよ。
 実に、了解したよ。

 OKOK,全てはOKだ!!


 ベン・トーの総決算的な本作、最終回は残念だけれど、フィニッシュとするには最高の仕上がりだね。

 まさにグランドフィナーレさ!!

 終わりは悲しいもの。
 でも終わりがあるから出会いがあり、そこに新しい喜びがあるんだ!!

 だからみんな、ボクと同じように笑顔でベン・トーという作品を最後まで楽しもうじゃないか!!
 デスヨネー!
 ………………………………。
HA―HAHAHAHAHAHAHAHA!!
 うん、みんなも同じ気持ちだね!
 初めてこのクソなメンバーとも心を通わせられた気がするよ!

――では宴もたけなわですが、このコーナーも無事にグランドフィナーレを迎えたということで、そろそろお開きに……。

 そうだね。

 でもね……一つだけOK出来ないことがあるね。

 うん、あのね、ボク、サンフランシスコにマンションを買ったんだよ。ローンで。

 あのね、この集英社からの仕事を前提にして購入したから……言うなれば三、四ヶ月に一度は大金が転がりこんでこないとまずいわけだ。わかるかな? わかるよね?

 つまりだね、そのアレだ……このベン・トーの次の仕事でもこういったコーナーの仕事をボクにだね……どうだい?

――公式HPがリニューアルして、実質的に扱いに困っていたらしいですからねぇ。こういうコーナーは今後なくなるんじゃないですか?

 Holly shit!!!!
 (聖なるクソ)

 ベン・トーをここまで人気にしてやったのはボクの力のようなものじゃないか!!
 それを切るっていうのかい!? えぇ!?

――では最後ですので、皆様から一言ずつ。

 ………………………………。
HA―HAHAHAHAHAHAHAHA!!
 オベントーノハツバイビハー、2ガツ25ニチ
デスヨー、ミナサンマチガエタラダメヨー
 な、何ということだ……。
 いっ、いったいあのローンをどうやって返せば……。

 そ、そうだ、頑張って仕事をしているところを見せれば……きっと……!


 いいかい、みんなゲンが言ったように発売日は2月25日だ!
 実はこの日は、ベン・トー1巻の発売日でもある。まさに丸六年、美しい集大成だ!
 当日はみんな書店に急げ!!

 そして、それでベン・トーストーリーが終わりかと言えば、そうじゃない。

 3月19日には……

 『ベン・トー Blu-ray Hungry BOX(完全初回限定生産)』まで出るそうじゃないか!!
 しかも表紙は柴乃氏の描き下ろし!!
 まるで誘うようなポージングの槍水と著莪……これはファンにはたまらないアイテムだね!!

 ……あと、噂で聞いたところによると、このイラストの二人服が――

――本日はありがとうございました。

 ま、待つんだジャパニーズボーイ!!

 え、えぇっと、後は何か訊くことがあったような……。
 あ、そういえばこの時期にボックスが出るってことはベン・トーの二期は製作され――

――本日は本当にありがとうございました。ジョンさんのギャラは若干安くなる可能性がありますので、ご連絡しておきます。

 Noooooo!!

 と、ともかく2月25日は新刊にして最終刊の『ベン・トー12 デザートバイキングプライスレス』だ!!

 そして、3月19日は『ベン・トー Blu-ray Hungry BOX(完全初回限定生産)』だね!!

 みんな、忘れるんじゃないぞ!!
 ベン・トーのフィナーレを、みんなで見守ろう!!

 それじゃ、本当に最後っぽいけれどまた会う機会があったら……その時は、ボクと熱烈にハグをしようじゃないか!

 友情の証さ!!
………………………………。
 ニヤニヤしながらコッチを見るな!!
 また豚箱に放り込むぞ、ボブ!!

 今のはモニターの前の同志、七億人のベン・トーフリークスたちに言ったんだ!!

 ともかく、今後ともボクや、アサウラ氏、柴乃氏の応援をよろしく頼むよ!!

 ボクのローンのために!!!

――最後まで、本当にありがとうございました。








●ジョン・グッド:国際的アナリストとして世界を股にかけるタフガイ。世界的な視野を持ち、その幅広い知識と偏った感性により極めて一部にカルト的な人気を誇っている。また英語、日本語、肉体言語に精通しており、日本の学生向けに英語ドリルを制作するなど、幅広い活躍を見せる。ベン・トーの中で一番のお気に入りは槍水茉莉花。小さい子が好みらしい。今後また日本で仕事が出来るのかは誰も知らない。なお、この企画の後、サンフランシスコのマンションローンを払う見通しが立たず、競売に出すかどうかで検討しているらしい。年内に再び彼に大きな仕事があるのかどうかは、誰も知らない。


●ボブ:謎のタフガイ。実は喋れる。妹に保釈金を払ってもらい、自由の身になった。


●田中ゲン:剣道四段、柔道三段、空手三段、趣味は生け花と囲碁と将棋だと豪語したという噂のある日本人っぽい人。以前は浅草辺りで徘徊しているのを何となく連れてこられていたが、今回は押上のスカイツリーを見上げているのを発見。お金をエサにスタジオへやって来た。今回は予算の都合であまり喋らなかった。


●ジェニファー:今回は総武線の車両内でポールダンスしているところを発見されて連れてこられたボブの妹。お金を払えば何でもやってくれる。そう、ジェニファーならね。


特別企画「ジョン・グッド氏 スペシャルトーク パート8」